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もう一人の八神
新暦78年
memory:17 憧れの再確認
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ら出ていったため、緊張の糸が少し解けて大きく息を吐いた。

「……でも、ここが悠莉くんの部屋なんだぁ」

初めての体験だからなのか、失礼だとわかっていてもついキョロキョロと視線を動かしてしまう。
まず目に入ったのはラックに並べられた人形の数々。

「相変わらずゲームセンターとかで乱獲してるのかな?」

前にみんなで行ったときはすごかったなー。
帰るころには一人じゃ抱えられないくらいたくさんとっちゃうんだもん。
そのおかげで私もだけど分けて貰えたんだけどね。

その時のことを思い出しながら視線を動かすとふと止まった。

「ぁ……あれって……」

フォトパネル?
窓際に飾られているのが目に付き、それの前に移動した。

「これって前にみんなで撮ったやつだ…それに家族写真…この人たちは……」

「機動六課のフォワードメンバーの四人だね。スバルさんにティアさんにエリオにキャロ」

「うわっ!? 悠莉くんいつの間に!?」

「ついさっきだよ。それにしても三年前のか〜、懐かしいな」

気づかないうちに後ろに立っていた悠莉くんは写真を懐かしそうに眺めた。
私の肩越しに見てるせいで話すたびに耳元に息がかかる。
うひゃっ?! ゆ、悠莉くんの顔がすぐ近くに?!

「〜〜〜っ!」

「って、ミウラ大丈夫? 顔赤いけど」

「だ、大丈夫ですよ? そ、それよりも確か悠莉くんはこの頃に……」

「うん、この世界に跳ばされてきたんだよ。そんでもって姉さんたちと家族になって……」

悠莉くんが次元漂流者だってことは親しい人たちには伝えているらしいです。
あれ? この子は……?

「あ、その子はねヴィヴィオ。こっちでの初めての友達なんだ」

ヴィヴィオさんのことを教えてくれる。
だけど楽しそうに話す悠莉くんを見て少しムッとしてしまう。
……って、あれ? 何でこんなこと思ったんだろ?

そんなこと考えてると頭を軽くつかれた。

「あぅ」

「ほら、そんな顔しない。心配しなくてもミウラも私の大切な友達なんだから」

大切……そっかぁ…えへへ。

「(あはは、今度は笑みなんて浮かべちゃって。でも何でさっきはムッとした顔してたんだろ?)」

悠莉くんの言葉に頬を緩ませていると突然、

―――くぅ〜〜〜

お腹がなった。

「ぁ……〜〜〜っ?!」

「あはは、少し長話しちゃったみたいだね。ちょっと待ってて、お昼作ってくるから」

悠莉くんがそう言って部屋を出た瞬間から呼ばれるまでボクは恥ずかしさのあまり、顔を上気させ小さくうめき声を漏らし続けた。

-side end-

-side 悠莉-

あのあと、恥ずかしくて悶えていたであろうミウラは落ち着きを取り
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