第47話 テレスティーナ
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あるからね。これならジワジワ苦しむのを堪能出来るわ」
テレスティーナは、ジワリジワリと力を強くして木山の身体を反りかえらせる。
「悪名高いニューゲイツ方式の処刑法よ。光栄に思いなさい」
「ぐぐ.......あ......ああ」
テレスティーナは更に引っ張り上げる力を強くし、木山の苦しむ所を間近にしながら甚振るようにワイヤーの強弱をつける。
く、苦しい......
このままでは
木山は、白衣のポケットに入れてあった砂鉄を取り出すと駆動鎧を着込んだテレスティーナ目掛けて投擲した。
「くっ!」
「?!」
パワードスーツに付着した砂鉄を払い退ける動作をするが、ただの黒い砂に拍子抜けをした。
「ふ、あはははははは!なんだこの最期の攻撃は?こんな砂ごときで何が出来んだ!」
「ぐ、ああああ....ああ......」
トドメを刺すために更に強く引っ張り上げようとするが、駆動鎧の動きが鈍り出している事に気がつく。
ガシンッ!
「?」
動かそうとしても油が切れたかのように動作に滑らかさが無くなり、木山を締め付けていたワイヤーを握っていた指にも力が入らなくなり、木山の反りかえった身体がバネのように床と平行になって倒れ込んだ。
「ぜぇぜぇ!はぁぁはぁぁーはあはあ」
しっかり呼吸を確保するかのように喉に手を当てて、蹲りながら生涯で最大の呼吸をした。
「おらっ!おらっ!どうしたなぜ動かない......!?」
目の前に黒い影が飛び出して来て、テレスティーナが乗り込んでいる駆動鎧ごと殴り付けた。
「がっ!?」
「この攻撃は受けるんじゃなくて、躱すんだったな」
木山の目の前には、赤い髪を靡かせたサソリが黒い砂を纏いながら姿を現した。
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