第47話 テレスティーナ
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の体勢となる。
取引なんか出来ない
これ以上、負い目なんて作りたくない
「はあ?」
テレスティーナは不快そうに舌打ちをしながら土下座をしている木山の頭を何度も踏み付けた。
「分からない?だけど、ガキ共の情報を寄越せだと!?舐めた口聞いてんじゃねーよ!」
「......おね、がいします」
木山が目を閉じながら必死に耐え続けている。
テレスティーナが履いているヒールをグリグリと木山の頭にねじ込んだ。
ねじ込みながらテレスティーナは、高笑いを始めた。
もはや、先ほどの整った美人からは程遠い歪んだ笑顔を浮かばせている。
「んはははは!傑作だな。エリートと云われた木山春生もここまで落ちぶれるとはな。ガキの駄々かよ」
「彼は私と関係ない。頼む!私はどうなっても構わない」
クリスティーナは、土下座をしている木山の頭を更に踏み付けて床に木山の顔を擦り付けた。
「答えは、嫌だよバァーカ」
「うぐぐ」
木山は悔しさで打ち震えた。教え子も救えぬ
かと言って、この取引を平然と行う度胸は残されていない。
自分の無力さを嘆いた。
ここで赤髪君を呼んでしまえば、好転するかもしれかいが......逆もあり得てしまう。巻き込む訳には......
何も打つ手が見つからない。
「あーあ、なんかどうでも良くなってきたわね」
テレスティーナが木山の頭から足を退けると、ドサッと上から何か箱のようなものが放り込まれた。
木山の隣に落ちてきた物体を頼りに振り返ると入り口のゲートに物見のように二階があり手摺がある。
そこにグルグルの面を被った金髪少女がいた。
「ちょっと!丁寧に扱いなさい」
「ここまで運んできたっすから、それは無しっすよ」
「それに随分遅かったわね」
「まあ、野暮用っすけどね」
テレスティーナは、投げられた箱を開けると紫色の装置『駆動鎧』を身体に装着し始めた。
それはパワードスーツのようにテレスティーナを覆うと力任せに目の前の巨大なコンピュータを拳で粉砕した。
「!?」
「言い忘れたけど、上層部じゃあ、アンタの処分が決定しているわよ。永久追放みたいね」
すると、駆動鎧を着たテレスティーナが木山を踏み付けると、手元からワイヤーを取り出して木山の首に巻きつけた。
「がはっ!!こ、これは!?」
木山は上に乗っている駆動鎧に身を包んだテレスティーナを見上げた。
この上なく最高の表情を浮かべている。
「さっき、吐いておけば良かったと思いなさい。シナリオは、事件を起こした事による自責の念で自ら命を絶つ......みたいな感じね」
食い込んでいくワイヤーに必死に指で抵抗をするが、駆動鎧の力に勝てるわけもなく、ワイヤーが首に入っていく。
「が......はあ!」
「女の形じゃあ、力に限界が
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