第47話 テレスティーナ
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たかのように悔しそうにした。
あの実験の主犯である『木原幻生』と血縁を持つ人物だ。
厄介な奴に見つかった......
「もしかしたら、お探しのデータはこちらですか?」
テレスティーナが抱えていたパソコンをラックに置こうとするが、既に数台の埃を被ったパソコンがあり、舌打ちをしながら腕を使って乱暴に落としていく。
ある程度、綺麗になった所でテレスティーナは自分のパソコンを置いて起動させた。
「どうぞ、確認なさって結構ですよ」
木山は警戒しながらもテレスティーナな起動したパソコンと向き合った。
パソコンメーカーのロゴが表示され、デスクトップが表示される。
ただ一つのファイル『実験』だけが片隅に置いてあるだけの簡素なデスクトップだ。
震える手で中身を開く、日付はあの忌々しい実験の日だ。
実験の概要と子供達のデータがエクセルに入力されている。
更に音声データや映像もあり、木山はその言葉だけでも吐き気を催した。
胃が捻じ切れそうになる程の痛みを感じる。
しかし、ここは木山も同行していたのでこの映像よりも遥かに知っている。
知りたい情報はこれではない
「この先は......あの子達をどこに連れて行った?!」
「んー、死んじゃいないわよ。それは私の質問に答えたらかしらね」
カバンからペラリと写真を数枚見せた。
原子力実験炉に仕掛けてあった監視カメラの映像を連続写真のように画像印刷をしている写真だ。
そこには、深紅の眼をしたサソリが現れた怪物の胴体を渦状の中に引き摺り込んで行くように映っている。
「彼についての情報が欲しいのよ。世の中はギブ&テイクよ。取引よ」
「!?」
木山は渡された写真を見ながら浅い呼吸を繰り返す。
教え子を助けるために、自分に協力しているサソリを売るのか?
サソリをあの実験と同じように、苦しませないといけないのか......
「早くしてくれないかしらね。これでも忙しい合間を縫って来たんだから」
「......」
教えてしまったら、あの特質的な力を持つ赤髪君でも、学園都市の科学的な発展に貢献という形でバラバラにされてしまうだろう......そんなことはできない。
「............私はフェアな取引をしたいのよ。大人のやり方ってもんをね。木山先生っ」
実験協力感謝するよ
木山先生
実験が終わり元締めの老研究者に詰めよった時に最後に言われた言葉だ。
これが大人になると云う事なのか......何かを得る為に何かを犠牲にしないといけない世界なのか?
木山は舌唇を噛み締め、膝を曲げて床に手を付いた。
「お願いします」
「はい?」
「彼の事は分からない、お願いします私の教え子の現状だけでも教えてください」
木山は頭を下げて、土下座
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