新暦78年
memory:16 新年度
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がらあれだな、うん。
「ぉーぃ……ぅ…ぃ」
「ん? ライなんか言ったか?」
「何も。今度は何だ?」
「……いや、名前を呼ばれた気がして……って、ああ、なるほど」
?を浮かべるライをよそに勝手に自己完結する。
数十メートル先から聞き慣れた声と感じ慣れた気配。
姿が見えだすと同時にダダダッと次第に足音が聞こえだし、大きくなってくる。
そして、
「ゆ う にぃーーーっ! ドーーーン!!」
「よっと……ったく、勢いよく飛び込んでくるのは危ないからやめろって言っただろ」
弾丸のごとく飛び込んできた少女を受け止める。
腕の中に納まる少女、リオちゃんに少し呆れながら注意をすると「ごめんなさーい」ペロッと舌を出した。
「まったく……………というか…マジだね」
「だから言ったろ、そうだって」
リオちゃんの着る見たことのある制服を見てため息が出た。
ライは苦笑し、リオちゃんは何が何なのかわからずに首を傾げている。
「? いったい何の話?」
「気にしないで。ところでリオちゃん、制服のままってことは学校終わってそのままこっちに来たんだよね?」
「うん! 早く悠兄ぃに会いたかったし!」
うれしいこと言ってくれるリオちゃんの頭が撫でる。
そして、リオちゃんを加えた三人で再び帰路へと足を進め始めた。
「「ごちそうさまっ!」」
「はい、お粗末様でした」
美味しそうに食べてくれた二人の言葉に返事を返す。
ちなみに作ったものはリオちゃんリクエストのオムライス。
必要な材料は揃っていて問題なく作れた。
「さすがは悠。めちゃくちゃ美味かったぞ。な、リオ」
「うん!」
ライもこれくらいできるだろと苦笑しながら賛辞を受け取る。
「それは何より。あ、リオちゃん、ケチャップ付いてる。ジッとしてて」
「じ、自分でできるから!?」と慌てるリオちゃんをよそにそれを強行する。
「ちょ、悠に…んん、ん〜っ!」
「はい、終わり。もう三年生なんだから、こういうのもう少し気をつけような」
口周りを拭き終わり、離れるとリオちゃんは顔を俯せ黙りこんだ。
よくみて見ると顔に朱が差していているように見える。
もしかして嫌だったのか、と思いながらリオちゃんの言葉を待った。
「……だったらさ、リオ、って呼んでよ」
「へ?」
「だーかーら! もう三年生なんだから私のことちゃんじゃなくてリオって呼んで!!」
「……ふむ」
ちゃん付けはやめてほしい、か。
同い年のヴィヴィオやコロナも呼び捨てだし、それくらい構わないんだけど……どうしてなんだ?
……ま、いいか。
「別にいいよ……リオ」
「っ!?」
「おいお
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