死する覚悟
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ヘイムの姿があった。
その光景を目の当たりにしたメンバーは、少々寂しさを感じるものがあった。
「制限時間があったとはいえ、もう少し中を見て回りたかったな」
「うん、未開拓のエリアがまだまだ沢山あるしね」
「多分、全体の7割は回ってないんじゃないかな?」
そんな他愛もない話をしているとシオンたちの目の前にはクエストを依頼した湖の女王ウルズが光とともに姿を現した。
「見事に、成し遂げてくれましたね。《全ての鉄と木を斬る剣》エクスキャリバーが取り除かれたことにより、イグドラシルから絶たれた霊根は母の元へ還りました。樹の恩寵は再び大地に満ち、ヨツンヘイムはかつての姿を取り戻しました。これも全て、其方たちのお陰です」
「いや・・・そんな。スリュムは、トールの助けがなかったら到底倒せなかったと思うし・・・」
キリトの言葉に対しウルズが頷くと更に言葉を続けた。
「かの雷神の力は、私も感じました。ですが……気をつけなさい、妖精たちよ。彼らアース神族は、霜の巨人の敵ですが、決してそなたらの味方ではない……」
「それは、どういう事だ?」
シオンは問いかけるが、そこからはどうやらシステム上答えることはなくただ黙っていた。
そこからは彼女の妹であるベルザンディとスクルドから御礼の意味を込めた報酬を受け取り、三人の女神たちは天へと還って行った。クラインがスクルドから連絡先を聞こうとするという無茶苦茶な行動をとったが、スクルドはくるりと振り返り、気のせいか面白がるような表情を作り、小さく手を振った。何かきらきらしたものが宙を流れ、クラインの手にすっぽりと収まった。それを大事そうに眺めているクラインに対してリズベットは首を横に振りながら言った。
「クライン・・・あたし今、あんたのこと心の底から尊敬してる」
「あぁ、あの熱意を不特定多数の女性に振り撒かなければなお良いんだがな・・・」
シオンが同意すると、キリトからある提案が出された。
「あのさ、この後、打ち上げ兼忘年会でもどう?」
「賛成!」
「賛成です!」
「そうだね、なんだかお腹減っちゃった!」
女性陣は緊張が解け、今後の予定に話の花が咲いていた。
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唐突に始まった打ち上げ兼忘年会、会場となったダイシーカフェでは雑談や料理を摘むなどして各々楽しんでいた。
キリトもとい桐ヶ谷和人はユイのために現実世界の光景をリンクさせる感覚器のプロトタイプ開発し、現在そのテストをしている真っ最中。
「しかし、凄いもんだな。マジであんなもんを作っちまうなんて・・・」
「そうだね、メカやシステムに関しては専門
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