死する覚悟
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な身体に鞭を撃ち、無理やり二人の元へ飛び込む。
「シノン!」
「シュタイナー!」
シュタイナーはシノンの右腕を掴むと、『すまない』とだけ言って強引に投げ飛ばした。避難させられたみんなの場所に投げ飛ばされたシノンはすぐさま弓を構え、詠唱を唱える。
『お願い、間に合って!』
願いと共に放った矢はやや放物線を描く形としてシュタイナーに向かっていく。しかし今のシュタイナーは背を向けている状態、そんな体制で矢が見えるはずもなくそのまま横を通り過ぎようとした。
『不思議だ。力を使い果たしたのに、身体が軽い・・・。いつも以上に
よく見える』
それは一瞬だった。
シュタイナーの右側面から通過するはずだった矢はシュタイナーが背を向けた状態のままキャッチして残った左手でシオンの手を掴んでいたのだ。
「今!」
「待ってたぜ!!アルモニー、全エネルギー回すぞ!!」
『了解!』
シオンは左腕を後方に伸ばすと同時に内側に捻ると手が微かに光り出した。
『内に残っている全エネルギーを一点に集中。拡散させるんじゃなく、凝縮させた力を後ろに推進力として放出させる。イメージしろ、理想の軌道、距離、力加減。引くな、攻めろ!!』
「いっけぇッ!!」
バシュウンッ!という音とともに放たれたエネルギーは2人を押し出し、狙った場所へと飛んでいった。
体制は崩れているもののそのまま真っ直ぐに向かっていき何とか届かせることに成功、不格好ながら瓦礫の上を転がった。
2人とも力を使い果たし、荒い息で胸を上下させその場に倒れている。
「ガァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」
「ハァ、ハァ、ハァ・・・」
「大丈夫?」
エリーシャが心配そうに覗き込むとシオンもシュタイナーも精一杯の声音で答えた。
「だぁ〜、もう無理・・・」
「指一本、満足に動かせない・・・」
「あぁ。すまないがエリー、雷電に乗せてくれないか?」
武装が解けたことにより実体化した雷電の二人をエリーシャたちが運ぶと、下の方から大きな影が迫って来た。その影はつい数時間前に会ったあのクラゲもどきのものだった。
「やっと来たか・・・」
「トンキーーーー!!」
リーファがブンブンと手を振ると、トンキーはゆっくりと上昇、そして目の前で止まり鼻を差し出した。乗れと言っているのだろう、その鼻に次々とみんなが乗り込んでいくなかシオンはキリトに声をかけた。
「キリト、キャリバーをこっちに乗せろ。どうせ重くて飛び乗れんだろ?」
「あぁ、頼む!」
エクスキャリバーを雷電に括り付ける形で乗せ、キリトがトンキーに乗り込みその場を離れると今も崩れ去っていくスリュム
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