第37話
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同日、23:00――――
その後説明を聞き終えたリィン達はサラ教官と共に自分達が宿泊している元ギルドの建物に戻った。
〜遊撃士協会・ヘイムダル東支部跡〜
「いや〜、懐かしいわねぇ。1年半くらい前までは週一くらいで来てたんだけど。」
「そうなんですか……」
「それじゃあ僕なんか顔見知りだったとしてもおかしくなかったんですね。」
建物の中を懐かしそうな表情で見回すサラ教官の言葉を聞いたリィンとエリオットはそれぞれ目を丸くした。
「あ、君のお姉さんとは知り合いだったりするわよ。フィオナさんでしょ?ピアノの講師をしている。」
「ええっ、そうなんですか?あ、そう言えば知り合いがギルドにいるって……」
「教官の事だったんですか……」
「ふむ……サラ教官。事情がわからないのだがなぜギルドは帝都からの撤退を?」
「確かにそれは気になっていました。”支える籠手”の紋章……以前はもっと活動してましたよね?」
サラ教官とフィオナが知り合いである事にエリオットとマキアスが驚いている中、ギルドの撤退の理由が気になったリィンとラウラはサラ教官に訊ねた。
「んー、まあそうね。……聞いたと思うけど、直接の原因は帝国各地の支部が爆破された事でね。当時対立していた―――今もしてるけど、とある連中に雇われた猟兵団の仕業で……頼りになる助っ人も来てくれたからその猟兵団を叩き潰すことはできたけど帝国政府から目を付けられちゃってねぇ。以来、露骨に圧力をかけられて大幅に活動を制限されているのよ。帝都にあった支部もご覧の通り、再開の目途すら立っていない状況ね。」
「そうだったんですか……」
「……その、もしかして。」
サラ教官の説明にエリオットが驚いている中、ギルドの撤退にある人物が関わっている事を察したマキアスは複雑そうな表情でサラ教官を見つめた。
「フフ、帝都庁の管理とは言え君のお父さんはほぼ無関係ねぇ。”お友だち”は大いに関係あるけど。」
「知事閣下の”お友だち”……」
「……帝国政府代表。ギリアス・オズボーン宰相。」
「ええ、それと彼の肝煎りである”帝国軍情報局”ね。さっきの”鉄道憲兵隊”とは兄弟みたいな組織と言えるわ。」
サラ教官の説明を聞いたリィン達は黙り込み
「うふふ、ちなみにサラお姉さんが言っていた”頼りになる助っ人”はレンのパパよ♪」
「ええっ!?レ、レンのお父さんって確か……!」
「”剣聖”カシウス・ブライト……」
レンの説明を聞いたエリオットは驚き、リィンは静かな表情で呟いた。
「そ。あの時はカシウスさんが来てくれて、ホントに助かったわ〜。しかもドストライクのナイスミドルなおじさま
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