第37話
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呆れた表情で呟いたマキアスの言葉を聞いたフィーは静かに答えてリィン達を自分に注目させた。
「……いつもよりも口数が少し多い気がした。ちょっと無理してるような。」
「そうね。サラお姉さんも意外と自分の過去の事は自分から他人に教えないもの。」
「言われてみれば……」
「た、確かに普段よりも素直に色々教えてくれたような……」
「やっぱり元の職場に来て少しナーバスになったのかな?」
「……そうかもしれないな。まあ、俺達の立場で心配するのも生意気だろう。せめてB班共々、明日は出来るかぎりの働きをしよう。」
「うん、そうだな。」
「レポートをまとめたら早めに休むとするか。」
その後レポートを書き終えたリィン達は明日に備えて休み始めた。
同日、25:00――――
〜ヘイムダル港〜
市民達が寝静まっている深夜の中を一人のフードの人物が港のある場所に歩いた後、両手を広げて宣言した。
「―――時は至った。今こそ我らが鉄槌をもって緋き都の眠りを覚ます刻だ。」
「―――応。」
フードの人物の周囲には多くの市民や整備員、労働者等数十名に到る一般市民にしか見えない怪しげな男達がいた。
「同志”G”……全ての準備は完了している。」
「だが、肝心の貴方の手勢は余りにも少ない……」
「せめてあと数名くらい他から回すべきではないか?」
「なに―――心配は無用だ。この”笛”さえあれば鉄道憲兵隊も恐れるに足りん。明日はとうとう”我々”の名前を世間に知らしめる時―――頼もしき同志たちよ、力を尽くしてくれたまえ……!」
「おおっ……!」
ギデオンの号令に男達は力強く頷いた。
そして翌日――――
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