SIDE:A
第八話
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火影になることだとは思ってもみなかった。原作のナルトとは違い迫害されていないから、火影以外の夢だとてっきり思ってたんだけど。でもまあ、里のみんなを笑顔にすることねぇ。
「良い夢じゃねぇか」
俺の夢はそれまで漠然としたものしかなかったけど、火影になった妹を支えるっていうのも悪くないかな。思わぬところで将来の目標が定まってしまった俺だった。
それから自己紹介は終盤に近づき、今度は内気な女の子の番となる。
「えっと……ひ、日向ヒナタ、です。歳は六歳。趣味は押し花で、特技は、特にない……です。好きな食べ物は、ぜんざいと、シナモンロール。その、至らぬ点もあると思いますが……よろしくお願いしますっ」
大きく頭を下げるヒナタ。特に思うところはないがシーンと静まり返った教室は彼女にとって不安材料だろう。
恥ずかしがりで照れ屋な彼女にしてみれば結構勇気を振り絞ったと思うし、ここは一丁手助けするか!
「おう、よろしくな!」
場違いなほど明るい声を上げる。
皆の注目が俺に向けられ、ヒナタも頭を上げて俺を見た。
そんな彼女に親指を上げてみせる。
「……っ! は、ハルトくん……」
頬を染めて嬉しそうな反応を示すヒナタ。もうその反応だけであと十年は戦えるわ、本当にありがとうございます。
やっぱりうちの婚約者さんは可愛いなぁ。デレデレと鼻の下を伸ばしていると、底冷えするかのような冷たい視線が突き刺さった。
見なくてもわかる。壁に寄りかかっているクーちゃんだ。絶対目尻を吊り上げて俺を睨んでいるよ!
なんだかんだ、あの子って嫉妬深いところがあるんだよな。独占欲っていうのかこの場合? まあそれだけ心を許してくれている証拠だし、嫉妬の一つや二つ、男の甲斐性だと思って受け止めますとも。
そしてラストを飾るのは口元を両手で隠したゲンドウスタイルのイケメンくん。
クラスの女子の半分以上の視線を一新に集めるクール男子だ。
「うちはサスケだ。趣味は修行と散歩。将来の目標は兄さんのような強い忍になることだ」
これまたクールな自己紹介。しかしとっつき難いというほどではない。
(あー、サスケで思い出した。そういえばもうすぐ、うちは事件が起こるんだよな)
彼の兄であるうちはイタチが一族を弟を残して滅ぼし、里抜けをするという事件だ。肉親であり敬愛していた兄に両親と一族を殺されたサスケは人生のすべてを復習に捧げる修羅の道を歩むターニングポイント。ぶっちゃけ原作では重要なイベントだ。
二つ上のイタチさんには俺も何度か修行のお世話になってもらったし、正直あの人が里を裏切るな
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