外伝〜キーアの”罪”〜
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た事………数え上げればキーアの”罪”は果てしなくあるよ。」
「で、でも……!それはキーアがディーターさん達に命令されて仕方なくやったんだろう!?」
辛そうな表情で答えたキーアの話を聞いたロイドは必死の表情で尋ね
「―――それでもそうする事を決めて、実行したのはキーア自身。だって、キーアが”至宝”の力を使わなければディーター達は何もできないんだよ?」
「あ……………………………」
静かな表情で言った後寂しげな笑みを浮かべたキーアの話を聞いたロイドは呆けた後複雑そうな表情で黙り込んだ。
「………だからキーアは悩んだ末に決めたの。いつもロイド達がキーアがいれば周りが明るくなるって言ってくれたから、せめてもの”償い”に傷ついた人達の心を少しでも癒して、キーアのせいで暗くなってしまった人達にまた笑顔を浮かべてもらおうって。」
「………それがイーリュン教に入信して、”太陽の聖女”と呼ばれるようになった理由か……………」
決意の表情で答えたキーアの話を聞いたロイドは疲れた表情で呟いた。
「………本当なら世界中を混乱させてしまうきっかけを作ってしまったキーアがティア達みたいに”聖女”なんて呼ばれる資格はないけどね………―――でもそれでみんなが明るくなってくれるなら、キーアは嬉しいし、喜んで”太陽の聖女”っていう二つ名を受け入れるよ。」
そしてキーアは苦笑した後優しげな微笑みを浮かべて答え
「キーア……………」
(ほー……あれほど無邪気だったガキがたった10年でここまで深い考えをするとはねえ?)
(フフ……世界中の人々の笑顔を願う今ここにいるキーアならまさに”聖女”と呼ばれてもおかしくないわよ………)
キーアの答えを聞いたロイドは驚き、ギレゼルは感心し、ルファディエルは優しげな微笑みを浮かべていた。
「それにね………キーアがイーリュン教の信徒となって、世界中を周る事となった時、ロイドはとっても素敵なプレゼントをくれたから、キーア、とっても幸せだよ?あの時はキーア、嬉しすぎて泣いたぐらいなんだから………」
「俺がキーアにプレゼント………?それは一体………」
微笑みながら答えたキーアの話を聞いたロイドは不思議そうな表情でキーアを見つめ
「――――”バニングス家の長女”――――”キーア・バニングス”。ここまで言えば鈍感なロイド………ううん。”パパ”でもわかるでしょう?」
「あ……………ハハ、やっぱり養子だったのか………というか鈍感は余計だろう?」
(なんでい〜、養子だったのかよ〜。つまんねえな〜。)
(……まあ、そうだろうと思っていたわ………)
幸せそうな表情になった後無邪気な笑顔を浮かべたキーアの言葉を聞いたロイドは呆けた後微笑み、そして苦笑
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ