外伝〜”銀”の涙〜
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私に受け継がれた”道”です。その”道”を完全に捨てることは多分私にはできないと思います。」
「そうか……………………………」
目を伏せて言ったリーシャの話を聞いたロイドは目を伏せて頷いた後黙り込み
「『お前の銀はお前が決めるがいい』」
そして唐突に静かな口調でリーシャにとって予想外な言葉を口にした。
「………え………」
ロイドの言葉を聞いたリーシャは呆け
「………”銀”は全てを受け継ぐ。アルカンシェルという光を君が見出してしまった以上………”銀”もまた、光という側面を受け入れざるを得ないんじゃないかな?」
「そ、それは………」
ロイドの質問を聞き、戸惑いの表情を見せた。
「どんなものも時代が変われば在り方も変わる………いや、変わらざるを得ないんだ。そうして人の歴史は受け継がれ、前に進んでいく………多分、そういう事も含めてお父さんは言ったんじゃないかな?」
「……………………………」
「警察官として犯罪行為を勧めることはできないけど………それでも君は、君の”銀”を目指せばいいんだと思う。あるいは、ここで”銀”という存在を完全に断ち切るのも一つの道だろう。そうなったとしても多分………お父さんは気にしないんじゃないかな?『―――それもまたお前だ』って苦笑して。」
「……………ぁ……………」
笑顔で言ったロイドの言葉を聞いたリーシャは悲しそうな表情で呟き
(フフ、まさかそこまで気づくなんて短い間にかなり成長したわね…………………)
(おおおおおっ!?またもや出たぜ!過去も考えて発言するとは……我輩の予想以上の女殺しだよ、ロイド!!)
その様子を見ていたルファディエルは微笑み、ギレゼルは興奮した。
「………いいお父さんじゃないか。普通の家族とはちょっと違うけどちゃんと娘を愛していた………そんな風に俺には思えるよ。」
そしてロイドがリーシャに微笑んだその時
「………お父……………さん………」
リーシャは涙を流して呟き
「どう……して………お父さんが亡くなった時も………こんな………涙なんて……ぜんぜん零れなかったのに………」
自分の手に落ちた自分の涙を見て信じられない表情をした後涙を流し始めた。
「多分、イリアさんたちとの日々で君もまた変わっていったんだ………これから先、君がどんな道を進むかわからないけど………できれば俺もお父さんの代わりに見守らせてもらうよ。光を掴んだ君が、どう変わっていくのかをね。」
涙を流しているリーシャにロイドは微笑みながら見つめ
(キタ―――――――ッ!ついに止めを刺したか、ロイド!!くかかかかっ!)
(フ、フフ………ここまで来たら今更一人二人と増えてもどうでもよくなって
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