外伝〜ワジの”聖痕”〜
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の過去を聞き終えたロイドは黙り込み
(ほ〜、こいつもとんでもない過去を持っているじゃねえか。)
(”神殺し”をして追放で済んだだけ、まだマシね……)
ギレゼルは興味深そうな表情をし、ルファディエルは目を伏せた。
「フフ………なかなか荒唐無稽な話だろ?都会育ちの現代っ子にはさすがに信じられないかな?」
「いや、ワジの力を見てると現実にあったという事はわかるさ。ツァイトやセリカさん達なんていう生きた神話も目の当たりにしてるしね。」
「ハハ、それもそうか。そんな訳で、騎士達に誘われた僕はアルテリア法国へと向かい………12名しかいない”聖痕”の持ち主、”守護騎士”として迎えられた。アッバスとはその時からの付き合いかな。」
「そうか………でも、そうすると故郷にずっと帰っていないのか?家族の人とも会わないで………」
ワジの話を聞いていたロイドは溜息を吐いた後真剣な表情でワジを見つめて尋ね
「ああ―――当然だろう?里人たちの拠り所を僕は粉々に砕いてしまったんだ。ただ自由になりたい一心で………後のことを何も考えずに。だからそれは、僕への罰なのさ。家族から憎まれるという事もね。」
尋ねられたワジは目を丸くして答えた後静かな笑みを浮かべた。
「………………………」
「まあ、聞いた話だとあれから里には教会が入って色々とケアをしているらしい。”神”の呪いもいずれは過去のものとして薄れるはずだ。ほとぼりが冷めたくらいには一度帰ろうとは思っているよ。そんなに心配してくれなくてもね。」
「ワジ………」
ワジの話を聞いたロイドは疲れた表情で黙り込み
「この事件が片付いたら……ワジはクロスベルを去るんだな?」
そして複雑そうな表情で尋ねた。
「ああ、それが僕の騎士としての使命だからね。フフ、何だい?今から寂しくなっちうかい?」
ロイドの疑問に頷いたワジは口元に笑みを浮かべたが
「ああ、そんなの当然だろう?」
「へ……」
真剣な表情で答えたロイドの答えを聞いて目を丸くしてロイドを見つめた。
「ヴァルドはあんな風になったけどきっと元に戻せるはずだ。テスタメンツのみんなだってクロスベルにいるわけだし。そして思惑があったとはいえ、俺達の仲間でいてくれた………だから―――いつでも遊びにくるといい。もうワジにとってクロスベルは第二の故郷みたいなもんだろう?」
「………………………」
笑顔で言ったロイドの言葉を聞いたワジは呆け
(キタ――――――――ッ!またもや出たよ!ロイドの必殺の言葉が!!)
(何でこの子はこうも平気で次々とこんな言葉を思いついた上、すぐに口から出てくるのよ……)
ギレゼルは興奮し、ルファディエルは疲れた
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