外伝〜ティオのお願い〜
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障があるかもしれません。」
明るい表情で言いかけたロイドの言葉にティオはピシャリと自分の意志を答えた。
「……で、でも……………………」
ティオの言葉を聞いたロイドは戸惑った後複雑そうな表情で黙り込んだ。
「ふふ………そんな顔をしないでください。この事件が解決したら両親には必ず会うつもりです。ロイドさんのおかげで里心が出てきましたし。」
ロイドの様子を見たティオは微笑みながら答え
「え………」
(そこまでならよかったのだがな………)
ティオの答えを聞いたロイドは呆け、ラグタスは顔に青筋をたてていた。
「………みんな離れ離れになって………不安で、寂しくて、ロイドさんが指名手配されたと聞いて心配で胸を締め付けられて………本当に、嬉しかったんです。ロイドさんとまた会う事ができて。」
「あ………」
「その時に、思ったんです。ああ―――わたしは生きているって。誰かを大切に想うことで人と人の間にちゃんと在るって。……どう生きたらいいのか、どうして生きているのか………3年前、ガイさんに聞こうとした質問の答えがわかった気がしました。」
呆けているロイドにティオは目を伏せて言った後笑顔で答えた。
「………ティオ………」
「それから、エリィさんやランディさんたちとまた会えて………みんなで一生懸命、キーアのためにここまで来て………そして、この手紙を読んでまるで氷が溶けるみたいに素直な気持ちが湧いてきました。久しぶりに………お父さんとお母さんに会いたいって。」
「………………………」
ティオの話を聞いたロイドは静かな笑みを浮かべてティオの頭を撫で
「………ぁ……………」
頭を撫でられたティオは嬉しそうな表情をした。
「……よかった。本当によかった………きっかけについてはちょっと照れくさいけど………でも、ティオがそう思えるようになったのは俺にとって何よりも嬉しいよ。」
(さすがはロイド!相変わらず好感度をどんどんあげているね〜!)
(頭が痛くなってきたわ……)
安堵の表情で言ったロイドの言葉を聞いたギレゼルは陽気に笑い、ルファディエルは頭に手を押さえ
「………ロイドさん………3つ、お願いがあります。聞いていただけませんか?」
ティオは嬉しそうな表情をした後目を伏せて言った。
「ああ―――何でも。遠慮なく言ってみてくれ。」
(お?言っちゃっていいのか〜?その言葉を。)
(ハア……………)
笑顔で言ったロイドの言葉を聞いたギレゼルは口元に笑みを浮かべ、ルファディエルは溜息を吐いた。
「その、一つは………頭を撫でてもらうのもすごく好きなんですが………さすがに、こんな綺麗な夜には少し子供っぽすぎる気がします。」
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