第36話
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ン皇女を見つめていた。
「ま、待ってください!その、自分にはあまりに大役すぎると言いますか……!」
一方リィンは慌てた様子でアルフィン皇女を見つめて指摘した。
「ふふっ、そんなことはありませんわ。シュバルツァー家は皇族とも縁のある家柄ですし、こう言っては失礼ですが、ユーシスさんにお願いするよりも角が立たないとも思いますし。」
「なるほど………それは確かにそうでしょうね。いや、なかなか面白い選択だと思いますよ。」
「ユーシス、あのな………」
アルフィン皇女の説明を聞いて納得するユーシスを見たリィンは呆れた後再びアルフィン皇女を見つめた。
「―――その、不調法者で殿下のダンスのお相手などとても務められるとは……」
「あら、エリゼに頼まれてダンスの練習を付き合ったと聞いてるのですけど……?一通りのステップは軽やかにこなせるとか?」
「うっ……」
「〜〜〜っ〜〜〜……!」
アルフィン皇女に指摘されたリィンは唸り声を上げ、エリゼは頬を膨らませてジト目でアルフィン皇女を見つめた。
「でも、そうですよね……こんな唐突なお願い、あまりに不躾ですよね……それにわたくしごとき小娘など興味も湧かないでしょうし……」
「いえっ、そんな……!」
残念そうな表情で肩を落とすアルフィン皇女を見たリィンは慌て
「ヒューッ、さすが我が妹。なかなか攻めるねぇ〜。」
「ひ、姫様!オリヴァルト殿下も……!」
その様子を見守っていたオリヴァルト皇子はからかいの表情で呟き、エリゼは焦った様子でアルフィン皇女とオリヴァルト皇子を見つめた。
(ノリノリだね。)
(帝国の皇族というのはここまで愉快な方々だったか。)
(さ、さすがにかなり例外だと思うんですけど……)
一方その様子を見守っていたフィーとガイウスは静かに呟き、エマは表情を引き攣らせた。
「ああ、なるほど。―――ひょっとしてもう、心に決めた方がいらっしゃるとか?それとも既にお付き合いをなさっている方がいるとか……」
「!!」
「……!」
アルフィン皇女が呟いた推測を聞いたエリゼとアリサはそれぞれ顔色を変えた。
「フフ、実際のところ、そこら辺はどうなんだい?」
「いえ、何と言ったらいいのか……(困ったな、どういって辞退すればいいか……)」
「ふふっ……―――わかりました。”今回”は諦めます。」
オリヴァルト皇子に問いかけられたリィンが答えに困っているとその様子をおかしそうに見つめていたアルフィン皇女は意外な答えを口にした。
「えっ……」
「…………ぁ………………」
「ですが来年はわたくしも妹さんと同じ16歳――――正式に社交界にデビ
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