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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-42
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員会本体もほとんどその機能を失っています。またアフリカでクーデターの動きも見られ、このすべての動きが後ろで亡国機業が操作しているとみられます」
「ちなみにこのクーデターの動きは各アフリカ政府とイギリス、フランス、ドイツの三ヶ国が軍隊を派遣して鎮圧させるそうよ。向こう側にISは確認されず、たとえ所持していたとしても一機か二機。それぐらいであれば各個撃破を目的とすれば問題ないらしいわ」
「……続けます。亡国機業が占領したとみられる中国については政府メンバーが数名入れ替わっただけで、そのまま変わらないようです。そして、これらの実行犯と思われる者はこちらになります」
スクリーンに映し出されたのは五名の顔写真付きのプロフィール。その中には一夏たちにとって見慣れた顔が含まれていた。
「……っ」
「つい先日のIS委員会本部襲撃事件についてはこの織斑マドカ、御袰衣麗菜、スコール・ミューゼルの三名。中国襲撃についてはスコール・ミューゼル、凰鈴音の二名が確認が取れ、また現場に銀の福音がいたことからおそらく操縦者はナターシャ・ファイルス。黒兎部隊の隊員も確認されています。これについては元隊長であるラウラさんから確認を取っているので間違いはないかと、以上です」
真耶の説明に楯無が補足する形で説明がなされ、今彼女たちが置かれた状況についてその場にいる人たちは理解を示した。何が起こっているのか今ひとつ理解でいなかった者も場の空気に流されて形だけ理解したふりをした。それを読み取ったのか千冬はため息を一つついてざっくりと解説した。――――そんなときである、千冬の携帯に電話がかかってきたのは。
電源を確かに落としたはずなのにかかってきたことに首をかしげる。そして画面を見て非通知であることにさらに首をかしげる。
「もしも――――っ!」
千冬が固まる。それを見て周りは疑問に思う。動き出した千冬は真耶の耳元でささやいた。彼女はそれに答えるようにスクリーンに映し出した。ノイズが走る通信画面を。いきなり光が走るとそこに映し出されていたのは。
「やあやあ、ちーちゃん、いっくん、箒ちゃん、元気にしていたかな?」
人なつっこい笑顔を浮かべた希代の天才、篠ノ之束だった。
○
「……いったい何のようでここに連絡してきた」
「えー、ひどぉーい。私とちーちゃんの仲じゃん。別にかけてきたって良いんじゃないのかな?」
「……おまえは亡国機業所属だろうが。つまりおまえとは敵同士だ」
千冬のその言葉を聞いた束の表情はなくなった。先ほどまで浮かべていた人を馬鹿にするような笑みが一瞬にして消えて、顔にも目にも何も宿らない。あるとしたら無だけの顔。
千冬の背筋を寒気が襲う。初めて見た親友ともいえた人が
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