107話 狂乱
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ールはまだ何故か平気そうだったけど……これじゃあジリ貧かもしれない。確かに倒してるのに、相手が多すぎる!この分だとダークウルフェンを絶滅させるまでなんともなりそうにないなんて!
―−待て。
……あぁこの声は。
―−賢者の血を感じるが、その男ではない。本物は別にいる……。
姿は見えない。でも僕らは同時に確証しただろう。レオパルドだと。正確には、レオパルドを操っているラプソーンだと。
「洒落臭い!誰か巻き込んだらごめん!」
怒りに燃えるトウカがダークウルフェンに向けて剣を持ったまま全力で真空波を放った。さっきとは比べ物にならない威力……言葉通り巻き込まないようにしてくれていたんだろう……は、引き上げていくダークウルフェンを全部切り刻んだだけじゃなく僕の頬も切れたぐらいだった。もちろんその程度で怒るわけないんだけど。
というかみんなある程度は受けたみたいですかさずククールがベホマラーで癒してくれたし。
「出てこい、レオパルドッ!」
叫ぶ声は、わんわんと雪の世界に響いただけで、返事はなかった。ザァァアアッと雪混じりの風が木々を揺らし、吹き荒れる。ばさばさとみんなの服を揺らしながら、風はどことなく不吉な予感まで、運んできた。
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