第6話 ケンシロウ起つ、幻想郷を救うのは俺の拳だ!!
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「んぁ?」
霊夢が名を呼ぶ。その名を呼ばれた美鈴と言う女性はさっきまで机の上に項垂れており微動だにしなかったのだが、霊夢の言葉を聞き蘇生するかの如く起き上がり霊夢の顔を見る。すると、見るやいなやいきなり顔をくしゃくしゃにして思い切り泣きじゃくり始めたのだ。
「うわぁぁぁん! 霊夢ざああああああああん!」
「ちょっ! うるさっ! いきなり泣くな!」
間近に居た為か美鈴の大音響に鼓膜が大ピンチだったが為か、回りの客たちも揃って耳を抑えだす。たまらず霊夢の必殺鉄拳が美鈴の脳天に直撃し、再度机に項垂れる形となった。
「はぁっ、一体何がどうなってるのよ。何であんたがこんなとこに居る訳?」
「知り合いなのか?」
「まぁね、と言ってもそれ程親しいって訳じゃなくてただたんに知ってるってだけの関係よ」
事情を知らないケンシロウに霊夢は説明をした。
彼女の名前は【紅 美鈴】と言い、人里からそれなりに離れた湖の近くに位置する館【紅魔館】の門番を務めている妖怪だ。
一応門番である為か門の前に立っているのだが大概は居眠りをしていたりしているので毎回制裁を食らっているのが日常の人だったりする。
「それで、どうして紅魔館の門番をしている筈のあんたが此処にいるの? まさかサボリとか?」
「ぐずっ・・・ぢがいまずぅ・・・実は・・・実は私・・・」
話ながらも目は潤みっぱなしで顔も歪みっぱなしの状態が続く。念の為にまた号泣した時ように霊夢も拳を握りしめて聞いていた。
その隣にてケンシロウも話を聞いている。が、彼にとっては初めてのフレーズが多く余り会話についていけてないのが現状だったりするのだが。
「私・・・紅魔館の門番の仕事・・・クビになっちゃったんですよぉぉぉぉぉ!!!」
「ふ〜〜〜ん、そうなんだ」
渾身の力を込めて理由を叫ぶ美鈴。だが、それに対して霊夢の対応は偉くドライな対応だった。
「って、なんでそんなにあっさりなんですか! もうちょっと驚いてくれても良いじゃないですか!」
「あんたが真面目に門番やってるんだったら少しは驚いたかも知れないけどね。あんた大概門の前で居眠りしてたりして仕事サボってるじゃない。大方そのせいで咲夜辺りがブチ切れてあんたをクビにしたんでしょ? 自業自得よ」
「そんな酷い! 紅魔館の門番をクビになっちゃったら。私これからどうやって食べて行けば良いんですかぁぁぁ!」
「知らないわよ」
最早霊夢の興味は美鈴から完全に逸れてしまっていた。既に美鈴の方になど目も暮れておらずメニューを開いて何を注文しようか考えている真っ最中でもあった。
「うぅぅ・・・今まで一生懸命門番をしてきたのに、突然クビになるなんて・・・酷い、あんまりですよぉ・・・こんなのあんまり過ぎますよぉ
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