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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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一週間後、、、


研究所(リビング)にて



カツラ:「みんな、準備は出来たかの?」



サトシ:「大丈夫ですっ」



ヒロシ:「物は全部揃いましたっ」



ヒカリ:「心の準備も!」



カツラ:「よしっ。、、では最後の
打ち合わせをしようかのっ。
先ずはサトシ君、孵化施設の状況は
どうじゃ?」




サトシ:「先ず孵化施設の間取り図ですけど、、」



サトシは作成したポケモン孵化施設の
間取り図を広げた。



サトシ:「広さは約50ヘクタール、
建物がここで、トラックの
駐車場は建物から50メートル離れた場所、
シルフの社員がトラックにモンスターボールを
積むには台車とダンボールで
50メートルの距離を行き来する事になると
予想されます。」


カツラ:「ふむ。」



サトシ:「ちなみに、ポケモン孵化施設に
居るポケモンの種類は58種、
数は全種合わせて1200匹、
内650匹がタマゴの状態です。」


ヒカリ:「じゃあ550匹が
孵化した状態で存在してるのねっ」



ヒロシ:「カントー全体で550匹か、、、
少ないなっ」



カツラ:「タマゴは慎重に運ばねばならんの。
ヒロシ君、エレクの”ひかりのかべ”の
調子はどうじゃ?」




ヒロシ:「この一週間、しっかり
特訓したおかげでトラックを丸々覆う程の技に
なりましたっ。」



ヒカリ:「、、、ヒロシ君、
一つ質問してもいい?」



ヒロシ:「ん?」



ヒカリ:「”ひかりのかべ”で覆っても、
他の人からすれば、
不自然な光を放つトラックだって
怪しまれるんじゃない?」



サトシ:「、、あ、それもそうだっ」



カツラ:「大丈夫じゃよっ」



ヒカリ:「えっ?」


ヒロシ:「”ひかりのかべ”は
特殊な屈折率を持つ物質だからさ」



サトシ:「どういう意味だ?」



ヒロシ:「鏡に光が当たると、その
光が目に入ったり、反射した光が
窓に映ったりするだろ?それは、
光が物質に入射し、光が折れ曲がって
進行方向が変わるからなんだ。
俗に言う、光の屈折さ」



サトシ:「そう言えば、通信教育で
そんなの習ったな」


ヒロシ:「そして自然界にある物質は
正の屈折率を持っていて、もし
負の屈折率をもった特殊な物質で物体を覆い、
物体の背後から来る光を
その物体に遮られないように迂回させると、
物体を透明に映す事が出来るんだっ。」



ヒカリ:「へぇー!そんな事が出来るの!?」




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