第9話 忘却の美女たち
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方ないわよ〜。これで保護したのが士郎自身ならお説教モノだけど『なんでさ』、保護したのは組員だし、御爺様の方針で何故か衛宮邸で預かる事になっちゃったんだもの。いや・・・・でもまさか、一夫多妻制の導入で士郎により多くの女性を娶らさせて藤村組強化を名目にひ孫を多く作らせる計画何じゃ・・・・・。――――駄目よ駄目よ!御爺様ったら、幾らなんでもそれは駄目!!士郎がエロエロな子になっちゃったら、草葉の陰から見ている切嗣さんにどうやって詫びればいいどっふぐむぐ!??」
「藤姉ぇ、ちょっと黙ってろ・・・・ん?」
「・・・・・・・・・」
士郎は、自分のおかずの一品を大河の口に差し入れる事で、口を塞いで黙らせた。
そこで士郎は不機嫌さを露わにする百代に気付き、首を傾げる。
百代は美女に目が無い筈と言うのが士郎の認識であり、今でもそれは事実だろう。
但し、今はそれに条件が付いた場合真逆の不機嫌ぶりを発揮するのだ。
勿論その理由は士郎である。
士郎が自分以外の美人と一緒に居るのが、気に入らないのだ。しかも無意識的に。
普段は恋愛感情有る無しに関わらず、自分の感情を隠さず表に出し、自分に向けられる行為もある程度は気付けるが、如何やら士郎に対しては組手の時以外で無意識的に乙女になるようで、自分自身の今の気持ちにも自覚がない様だ。
この様な事ではこの2人、何時になったら進展するのやら。
話を元に戻すが、そんな百代について事前に聞かされていた話とは違う事に、記憶喪失の美女たちは肩身を狭くさせながら困惑する。
「あ、あの、士郎君」
「私達、何か気の触る行動をとってしまったんでしょうか?」
「い、いや、単に初対面の相手に戸惑ってるだけですよ・・・」
士郎の言葉に焦りがあるのはリズとティーネの位置と服装にある。座っているのは士郎の真横の席で、2人ともラフな格好で百代ほどでは無いが豊満な体のある一部分が自覚無く士郎に対して主張しているので、男として目のやり場にも困りながら色々焦っているのだ。
そして百代はこの事自体も気に入らない様で、3人まとめて睨んでいた。
(両手に花状態じゃないか、士郎の奴!そもそも何故2人を自分の横にしたんだ、このムッツリすけべがっ!)
結局百代は終始不機嫌のままだった。
−Interlude−
あれから百代が一旦帰宅してから数十分後、士郎とシーマは登校するために玄関に来ていた。
「それじゃあエジソン。留守は頼んだぞ?」
「任されよう。とは言っても、四日前に始めた経営コンサルタントの仕事も熟さなければならんので、常に監視は出来んがね?」
「十分だ。じゃあ行ってくる」
「うむ。今日も元気良く登校するがいい。シーマ、ちゃんとシロウの護
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