第9話 忘却の美女たち
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い」
「・・・御意に。スカサハ殿」
「・・・・・・お言葉に甘えさせていただきます」
「・・・本当に面目在りませんでした」
3人のそれぞれの返答を聞いたスカサハは、世話が焼けると内心で呟いた後に話を戻す。
「――――話を戻すぞ?あのサーヴァントの正体は不明だが、狙いが私や民家の住民だけだと言うなら、ガイアの使徒では無いだろうな」
「ええ、恐らく。それと民家の死体の件なのですが、ここ数年前から度々世界中で起きている謎の変死体の発生の件と酷似している事が解りました。恐らくは・・・・・・」
「あのサーヴァントじゃろうな・・・・・・それで、士郎。先ほどから黙っておるが、お前も何か気づいた事は無いか?」
スカサハの言葉に、全員の視線が士郎に集中する。
その視線を受ける当人は、重い口を開く。
「・・・・・・私見ですが、あのサーヴァントは天・地・人・星のどのカテゴリーにも該当しない異質な存在だと思われます」
「・・・・・・正直信じがたいが、宝石翁の下で学んだお前が言うなら確かだろう――――」
「ん?如何やら利信君が連れてきたレディたちに覚醒の兆候が見られますな」
話の途中で、エジソンが口を挿む。
「エジソン式スリーピングシステムじゃったか?相変わらず便利なモノじゃな」
「はっはっはっ!あの程度の発明、材料と費用さえ用意して頂ければ私にとって造作も無い事ですな、雷画殿。貴殿の許しさえあるのでしたら、今すぐにでも藤村邸を改造して、他の組織の構成員などを迎撃できる要塞に作り変える事も可能ですぞ?」
「今のところ遠慮しておこう・・・。それよりも、ゲストを出迎えるとしようかのう?昼間から近くをうろちょろして、藤村組を嗅ぎまわっていた鼠たちを」
話自体も終わりに近づいていたので、再開することなく剣呑さを露わにしていく雷画は、久しぶりに異名そのものになっていた。
現世の閻魔そのものに。
−Interlude−
暗闇の一室にて、2人の女性が意識を覚醒させながら体を僅かに動かしていく。
「・・・・・・・・・・・・」
銀髪短髪の女性の方が先に上体を起こす。
如何やら目が暗闇の中で慣れてきたようで、自分の横で同じように上体を起こそうとする女性に気付きながらも困惑の中にあった。
「・・・此処は・・・何所?・・・私は――――」
「目が覚めた様じゃのぉ?」
「っ!?」
自分に誰かが喋りかけてきた声が聞こえるとほぼ同時に、襖が開かれて光が彼女たちを容赦なく照らす。
自分たちの意思で点けた光では無いので、一瞬眩しそうに襖の奥から視線を腕で隠す。
その行動に、自分たちの置かれた状況にしては余裕じゃのう?と勝手に
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