暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1423話
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達も出来ればこの革命は自分達の力だけでどうにかしたいと考えている筈だが……

『元一朗に、会って欲しいのです』
「へぇ」

 俺の口から数秒前と同じ言葉が出る。
 何故なら、それ程に白鳥の口から出た言葉は予想外だったからだ。
 月臣元一朗。白鳥や秋山と同じく、優人部隊の幹部格の1人だ。
 何でも三羽鴉と呼ばれているとか何とか聞いた覚えがある。
 だが……白鳥や秋山と違って深く物事を考えず、感情で突っ走る事が多い。
 それは、俺達が初めて木連に来た時、いきなり殴りかかってきたのを見れば明らかだろう。
 その件もあって、俺から見れば典型的にヤマダと似ている性格という印象が強いのだが。
 そもそも月臣が本気で俺に殴りかかってきても、俺に取っては子猫がじゃれている程度の……いや、もしくはそれ以下の脅威しかない。
 勿論月臣がいきなり殴りかかってきた件は、エザリアがしっかりと交渉の武器として使ったらしいが。
 ……まぁ、交渉をしにやってきた、それも相手の組織で一番偉い相手に殴りかかったのだから、実際に被害はなくてもそれだけで大きな取引材料にはなるよな。

「何でだ?」

 何故月臣に会って欲しいと、そう言ってきたのかを尋ねると、白鳥は少しだけ沈黙した後で口を開く。

『優人部隊の中には派閥……というのは少し大袈裟ですが、誰を慕っているのかというのがあります。私や源八朗、三郎太といった具合に。その中には当然元一朗を慕っている者もおり、もし現状のままで私達が行動を起こした場合、その者達は元一朗に味方をし、優人部隊同士で争う事にもなりかねません。それは、シャドウミラーとしても歓迎すべき事ではないのでは?』
「まぁ、そうだな」

 優人部隊というのは、今回の革命において白鳥達の核となる部隊だ。
 精鋭揃いだけあって、一人一人の能力も高い。
 ……まぁ、その優人部隊の最上位に位置するのが草壁なのだが。
 それでも優人部隊の者達にとっては、最上位にいて他の部隊の指揮もしている草壁より、自分達の直接の上司を慕うのは当たり前な訳で……
 そして負けん気の強い月臣には一定の支持者がいるんだろう。
 これは、あのグリューノを慕っている部下が何だかんだと多かった事からも明らかだ。
 強気一辺倒なだけでは意味がないだろ、月臣は典型的な木連の人間として部下の面倒見もいいんだろう。
 そうなれば、当然慕う者も出てくる。

『ここで元一朗をこちらに引き込めば、優人部隊は草壁中将を止める為に一致団結して当たれます。草壁中将が率いている部隊は他に幾つもありますので、出来れば優人部隊は一つに纏まって戦いたいと思います』
「……それを俺達が引き受ける利益は?」

 俺個人としてはその頼みを引き受けてもいいと思っている。だが、今の俺の立場
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