第35話
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よ。私は剣士じゃないからね。もしかしたら同じ剣士であるリィン君やラウラ君ならわかるかもしれないが。」
「いえ……お恥ずかしながら私のような未熟者では先程殿下が仰った父上の言葉に込められた意味はわかりません……」
「俺も同じです……それにしても何故レンは殿下に”アルゼイド流”を指導の手配を要求したのでしょうか……?」
フィーの疑問に答えたオリヴァルト皇子の話を聞いて苦笑しながら答えたラウラの答えに同意したリィンはある事が気になり、不思議そうな表情をした。
「彼女の話によると彼女の剣術はスピードや手数に特化した”柔の剣”を得意とするのだが、一撃の威力に特化した”剛の剣”はあまり得意じゃないから、それを学ぶ為に”アルゼイド流”の指導を頼んだとの事だ。」
「”剛の剣”………」
「た、確かにラウラの剣技って、どれも威力が凄いよね……」
「うむ……”アルゼイド流”の剣技はどれも攻めに特化した剣技で、一撃の威力を重視した剣技だ。」
「なるほど………レンは自分の欠点に気づいていて、その欠点を失くすために”アルゼイド流”を学んだのか……」
オリヴァルト皇子の説明を聞いたガイウスは呆け、エリオットに視線を向けられたラウラは頷き、リィンは納得した様子で呟いた。
「それと意外に思うかもしれないが彼女は誰よりも努力家なんだよ。」
「へ……レ、レンがですか??」
「いつも自分の事を”天才”と豪語しているのですから、とてもそんな風には見えないのですが……」
オリヴァルト皇子の指摘を聞いたマキアスは呆け、ユーシスは戸惑いの表情をした。
「レン君曰く『”真の天才”は自分の優れた才能に奢るという弱点を作らずに、自分の優れた才能を伸ばし続ける努力家』だとの事だ。だから彼女は自分が”天才”だと理解していても油断や慢心もしないし、努力もする。その証拠が彼女が”アルゼイド流”を学んだ事だ。」
「あ…………」
「”八葉一刀流”の皆伝者でありながら、その事に慢心せず、自分の欠点を補う為に”アルゼイド流”を努力して学んだという事ですか……」
「もしかしたら、他の武器を扱うのも自身の欠点を補う為かもしれないな……」
「”天才”の欠点はその才能ゆえに、積み重ねが欠けてしまうという話を聞いた事があります。レンちゃんはその事にも気付いていて、努力もしているのでしょうね……」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたエリゼは呆け、リィンとラウラ、エマはそれぞれ考え込み
「う、う〜ん……レンが努力している様子なんて、全然思い浮かばないよね……?」
「普段のレンの様子を考えたら絶対に想像できないね。」
「あの娘って、本当に何でも余裕でこなしているものね……」
戸惑いの表情で呟いたエリオ
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