第3章:再会、繋がる絆
第58話「蘇る記憶と...」
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..手遅れ...でした...。〉
「リヒト...?おい、どうしたリヒト!?」
手遅れ?気づいた?一体、なんの事だ...!?
〈...ジュエル...シード...最後の一つ.....。〉
「ジュエルシード....っ!!そうだ!リヒトの中に一つ...!」
やけに弱々しいのは、あの時我武者羅に掴んだジュエルシードが原因か!
封印して収納していたが、まさか封印が解けて....!
―――...その時、慌てて出したのが間違いだったかもしれない。
「―――っ!?がぁあああああっ!!?」
ジュエルシードを取り出した瞬間、そのジュエルシードから黒い魔力の波動が迸る。
まるで“負”をイメージしたそれは、何かの形になろうとする。
それと同時に、僕の胸に激痛が走る。
「優輝!?」
「優ちゃん!!」
「(これ...は...リンカーコアが....!?)」
その激痛は、リンカーコアの魔力が無理矢理奪われたものだった。
まるでリンカーコアそのものが吸い取られるような感覚に、僕は叫ぶ。
〈そんな...!“負の感情”が...蓄積されている!?〉
〈マスター!?しっかりしてください!マスター!〉
皆の呼びかけに、何とか意識を保つ。
そうしている間に、黒い魔力がジュエルシードを核に形を作っていく。
あれは....!
〈...マイスター...?〉
「僕...だと....?」
その姿は、まさに僕そのものだった。
司さんの偽物と違い、防護服の色も全て同じだった。
...違うところといえば、ソレから感じられる魔力量と...邪気。
「ぐっ....。」
「優ちゃん、無事?」
「....ギリギリだ。正直きつい...。」
まるで、リンカーコアがほとんど持っていかれたようだ...。
「(まずいな...この状況で僕の偽物か...。司さんの偽物はほんの一端だけだったけど、祈りの力を使っていた。...なら、あいつも....。)」
ソレは、掌を閉じたり開いたりと、調子を確かめた後、こちらを向く。
―――その瞬間、僕らは魔力の衝撃波に吹き飛ばされた。
「っ、ぁああああっ!?」
「きゃぁあっ!?」
痛む胸を抑えながら、何とか体勢を立て直して着地する。
....って、今誰かいなかったか?
「っ、アリシア!?」
「あっ、やば...。」
今までいたのは学校の右側面の方。
そこから吹き飛ばされ、正面側の角の陰に隠れるようにアリシアがそこにいた。
「どうして
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