第3章:再会、繋がる絆
第58話「蘇る記憶と...」
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..。
〈...私の名はシュライン・メイデン。マスター、聖奈司のデバイス...その人格です。〉
「シュライン...メイデン....。」
何かが...何かが頭の中で繋がっていく。
パズルのピースが次々とはまっていくように、何かを思い出していく。
「....思い...出した....!」
「...ようやくつっかえが取れたって感じね...。」
「すっきりするぐらい一気に思い出せたね。」
思い出せなくて解けない問題が、小さなきっかけで一気に解けるように、改竄されて失っていた記憶が全て蘇った。
〈...やはり、記憶改竄により抹消されていた存在に会う事で、記憶が蘇りましたか。〉
「....司さん...。」
シュラインが何か言っている横で、僕はそう呟く。
...どうして忘れていたのか...夢の人物...司さんの名前を...。
〈...皆様はこの事態をどこまで推測していますか?〉
「...記憶改竄によって、司さんとシュライン...それに関する記憶が都合よく抹消されている。その原因は司さんが負の感情を持ってジュエルシードを使ったから。...多分、“自分なんかいない方がいい”とか、そんな感じな事を思ったんだと思う。」
記憶改竄がなくなったからか、思考もちゃんとできるようになる。
僕が推測を述べると、シュラインは感心するようにチカチカと光る。
〈さすがです。...まさにその通り。マスターはジュエルシードを使い、自身の存在を抹消しました。“自分がいたら不幸になる。いなければ不幸にならない”...そう思い込んで。〉
「そう...なのか...。」
しかし、どうしてそんな事に?
〈...マスターは、以前から思い詰めていました。そして、あのジュエルシードの暴走で、決定づけられてしまったのです。〉
「...以前から?」
〈はい。....転生した、その日からずっと。〉
「なっ...!?」
そんな時から...!?全く、気づけなかった...!
「どうして...そんな事を...。」
〈....わかりません。聞かされていなかったので...。〉
...待て。以前にもこんな事があったような...。くそっ、思い出せない...!
「....司と貴女の不調は?」
〈あれも厳密にはマスターの“負の感情”が原因です。〉
椿がシュラインに聞くと、そう答えが返ってくる。
〈...私の中にあったジュエルシードに、マスターの“負の感情”が蓄積していきました。そのせいで、私とマスターに悪影響を...。〉
「...ちょっと待ってくれ。シュラインは“異常なし”って言ってたんじゃないのか?」
ふと、司さ
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