第3章:再会、繋がる絆
第58話「蘇る記憶と...」
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も躱し、逸らす事で回避し、さらに反撃を加える。
...対処がスムーズに行える。まるで、以前に何度も戦った事があるかのように。
ギィイイン!!
「...どういう事だ...?」
一度大きく弾いて間合いを離す。
相手の動きがわかってしまう。...そのせいで逆に違和感が出てしまう。
「まぁ、今は...。」
目の前の事に集中しよう。考えるのはその後でいい。
そう思って敵を見れば、既に椿と葵に追い詰められていた。
椿の放った矢に追従するように葵が接近し、連携攻撃で一気に追い詰めて行く。
「...させない。」
〈“Quick shooter”〉
そこで、敵から高魔力が感じられたので、意識を逸らすために魔力弾を放つ。
魔力弾は敵の後頭部へと迫り、それに気を取られて高魔力が霧散した。
「“一閃・封魔之呪”!」
そのまま椿の矢がダメージを与え、最後に葵の一閃で封印を完了させる。
「(...言われた通り、これで封印は完了した。一体...。)」
何が起こるのかと、僕らは警戒しながら待つ。
封印によって、敵の姿は変わっていき、一つの青い菱形の宝石になった。
それと同時に、結界も解けたので、僕が張りなおす。
魔法関係者以外に見られる訳にはいかないからな。
「これって...ジュエルシード!?」
〈形状と浮かび上がる“T”という数字...間違いありません。〉
そう、それは虚数空間に消えたはずのジュエルシードだった。
...やっぱり、改竄された記憶とは違ったんだな。
〈....ようやく、まともに話せますね。〉
「...え...?」
ふと、リヒトでもシャルでもない声が聞こえる。
発生源は、やはり目の前のジュエルシード。
「ジュエルシードって...喋ったっけ?」
〈少なくともそういう類のロストロギアではない事は確かなはずです。〉
しかし、どう考えても声を発したのは目の前のジュエルシード。
...実は人格があったとか?
〈...やはり、私の事も忘れていますか...。〉
「忘れて...?...もしかして、天巫女の...?」
夢の人物...天巫女のデバイスなのかと聞く。
ちなみに、名前がわからないので、暫定的に“天巫女”と呼んでいる。
〈...記憶改竄を受け、認識されないようにしてきたのに、既にそこまでわかっているのですか...。流石、と言うべきですね。〉
「.........。」
彼女(声色的に)が言った事は、概ね僕らが推測した事と同じだった。
やっぱり、認識阻害だったのか.
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