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第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#8
SILVER CHARIOTV 〜Fatally Flame〜
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【1】


銀 の 戦 車(シルバー・チャリオッツ)』 VS “天 壌 の 劫 火(キング・クリムゾン)
 精悍なる 『スタンド使い』 J・P・ポルナレフと
深遠なる “紅世の王” アラストール。
 一流同士の壮絶な果たし合いは、少女の姿をした王の凄絶なる焔儀によって終結した。
「――――――――――――ッッッッッッ!!!!!!!!!!」
 渦巻く紅蓮の大劫火によって喉が焼け落ち気管が潰れたのか、
焔に灼かれる白銀のスタンドはその 「本体」 と共に声を上げるコトすら出来ず、
纏った硬質な重装甲を蝋の様に溶ろかしながら己の周囲で立ち昇る
5つの火柱の中心でただ藻掻くのみ。
 その地獄の炎焼圏内より遙か遠間から、
離れていても伝わる凄まじい熱気をその肌に感じながら、
ジョセフが驚愕と感嘆を同時に漏らす。
「アラストールの 『能力』 “炎劾劫煉弾ッ!”
ワシも視るのは初めてだが恐るべき威力だ!!」
 そう言って前方の少女の姿をした、その背後を振り向きもせず竜鱗の黒衣を
熱風に靡かせながら戻ってくる己が盟友を見る。
「まともに喰らったヤツの 『スタンド』
身に纏った甲冑がボロボロになり内部も溶解し始めている……終わったな」
「ひでーヤケドだ。死んだなこりゃ。
運が良くて再起不能、イヤ、悪いけりゃ、かな……」
 ジョセフの脇でその孫が、眼前の惨状にも眉一つ動かさず
剣呑な瞳でそう漏らす。
「奇跡的に一命を取り留めたとしても、最早立つコトは叶わぬだろう」
 無頼の貴公子の前で立ち止まったアラストールはソコで初めて、
細めた流し目で背後の騎士を見る。
 紅世禁断の秘儀まで用いて戦った、現世の好敵手の最後を。
「さて、では参ろうか。空を征けぬ我等。彼の地までの道のりはまだ遠い。
奥方に遺された時、一刻も無駄には出来ぬからな」
 少女の声でそう告げ出立を促す王の遙か背後で、
ブスブスと黒い硝煙を上げる 『スタンド使い』
 周囲を囲む奇態なオブジェの上で、海鳥達がその死肉を漁ろうと獰猛な鳴き声をあげる。
 その、刹那!
「――ッ!」
 いち早く異変を察知し振り向くアラストールの視線の先、
己が焔儀の直撃を受け息絶えた筈の白銀の騎士が、
背徳の盟約を結び冥界から舞い戻ったかのように
突如のその融解した身を引き起こした。
「む……ぅ……オオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォ
ォォォォ―――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」
 空間に響き渡る、鮮鋭なる鬨の声。
 ソレと同時にドロドロに融解しアスファルトの上に滴り落ちていた甲冑が、
内側から迸る白銀の光によって焼け付いた炎ごと周囲八方へと
凄まじい速度で弾き飛ばされ、音速で巻き起こった旋風が周りで立ち昇る

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