第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#8
SILVER CHARIOTV 〜Fatally Flame〜
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きる怪異な現象にジョセフと花京院が眩暈を覚えると同時に、
間にいる無頼の貴公子の頬にも冷たい雫が伝う。
「……」
そのスタンドの群と対峙する紅世の王もまた同様に。
「フッ…… 『ゾッ』 としたようだな? コレは 「残像」 だ。
視覚ではなく貴公の 「感覚」 へと訴える 『スタンド』 の残像群だ。
貴公の感覚は、最早この機動についてこれないのだ……!」
中指と薬指にはめられた銀の指輪を見せつけるように眼前で構えた銀髪の青年は、
そのまま突撃の鼓を鳴らすようにアラストールへ鋭く指先を差し向ける。
その動作に連動して、無数の白銀の騎士団が一斉に少女へと襲い掛かる。
「“今度の” 剣捌きはッッ!!
いかがかなアアアアアアアアァァァァァァァァ―――――――――!!!!!!!!!」
(む……うぅ……ッ!)
周囲の空気を断裂、或いは攪拌しながら夥しい数で以て刳り出される、斬撃と挿突の嵐。
咄嗟の体捌きでアラストールはなんとか回避を試みるが、
その瞳には無尽蔵に射出される剣撃がただ白銀の閃光状に映るだけで、
とてもスベテは躱しきれない。
まして徒手空拳と熟練の刀剣使いでは、戦う前から勝負はみえている。
「ハァァッッ!!」
無謀な回避行動に紛れて、半ば破れかぶれに近い心情で前方に突き出した
アラストールの右掌中から、突如紅蓮の炎に包まれた北 欧 高 十 字 架が
強烈な射出音と共に飛び出してくる。
“R ・ C ・ V”
炎の高架に様々な自在式を組み込んでその軌道や属性を変化させるコトの出来る、
いま在る少女最大の炎絶儀。
シャナは発動までに若干時間を要するがアラストールは一瞬で、
しかも片手で撃つコトが出来る。
しかし。
撃ち出された炎の高 十 字 架は縦横無尽に空間を疾走る
白銀の騎士団内一体に確かに着弾したにも関わらず、
霞む騎士の背後に突き抜け大地を穿つ。
ヴァッッッッッッッッッグオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
ォォォォォォォォォォォ―――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!
本来の標的を大きく外し、大地に着撃した炎の高 十 字 架はソコで
轟音と共に爆散し、巨大な高架状の火柱が天空へと翔け上がっていく。
「Non、Non、Non、Non、Non、Non、Non。
無理だと言っただろう? 今のはただの残像だ」
背後で立ち上る紅蓮の火柱にその精悍な風貌を照らされながら、
白銀のスタンド使いは悠然と言い放ち指先を左右に振ってみせる。
「今のオレの 『スタンド』 にもう貴公の業は通じない。
また無駄に地
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