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第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#8
SILVER CHARIOTV 〜Fatally Flame〜
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表情こそ変わらないが、想定外の事態にさしものアラストールも言葉に詰まる。
「フフフ……呆気に取られているようだが、
オレの持っているこの 『能力』 を説明せずに再び貴公へ挑むのは、
騎士道に恥じる闇討ちにも等しい行為。一体どういうコトか……
説明する時間を戴けまいか? アラストール殿?」
 己の得手とする焔儀の直撃を受けても、
全くの無傷な白銀の騎士に驚嘆しながらも
アラストールは荘厳な雰囲気を保ったまま少女の声で告げる。
「畏れ入る。敷衍(ふえん)賜ろうか」
「スタンドは、さっき分解して消えたのではない。
我がスタンド 『銀 の 戦 車(シルバー・チャリオッツ)』 には
「防御甲冑」 がついていた。今脱ぎ去ったのはソレだ。
貴公の炎に灼かれたのは、いわばスタンドの 「外殻」 の部分。
だから 『本体』 のオレは無傷で済んだのだ」
 鍛え絞られた両腕をサロンの巻き付いた腰に当てながら、
白銀のスタンド使いは雄弁な口調で己の 『能力』 を
包み隠さずアラストールに告げる。
「そして、甲冑を脱ぎ捨てた分身軽になった。
オレを持ち上げた 『スタンド』 の動きが貴公の眼には映ったか?
ソレほどのスピードで動くコトが可能となったのだ!」
(む……うぅ……)
 清廉なる少女の声にて、心中でそう漏らすアラストール。
 確かに、己の心胆を寒らしめるに足る先刻の超スピード。
 通常の少女を、そして無頼の青年が携える 『星の白金』 すら上回る異能
『灰の塔』 をも凌ぐ、異次元レベルの超絶速度だった。
 一流は一流を()る。 
 一合でソコまで見抜いたアラストールの洞察力もまた驚嘆に値。
「フム。なるほど。先刻は戎 衣(じゅうい)の荷重故に
我の焔儀を被ったというコトか……
しかし今は白銀の庇護なき抜き身。
つまり今一度我の焔儀を被ったら、絶命は必至というコト」
 竜鱗の黒衣を立ち昇る炎気をはためかせながら言葉を紡ぐ紅世の王に対し、
スタンドの騎士はフムムと口元を結び泰然と応じる。
「Oui、ごもっとも……だが、無理だねッ!」
 構えたサーベルよりも鋭い白銀の光をその青い双眸に宿らせながら、
酷烈なる声でそう言い放つ。
「無理、と? 試してみられるか?」
「何故なら、これから貴公が心底ゾッとするコトをお視せするからだ」
「ほう、承ろうか」
『―――――――――――――ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!』
 一瞬よりも遙かに短き時の(まにま) に。
 眼前の視界全域に拡がったスタンドの群。
「な、なんじゃ!? ヤツの 『スタンド』 が6……いや7、
ええい! “多過ぎて” 数えきれんッ!」
「バ、バカな!? スタンドは 『一人一体』 のはずだ!」
 立て続けに起
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