機動戦艦ナデシコ
1422話
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シャドウミラーの中でも最高峰の回復魔法の使い手だ」
「いややわー。アクセル君、そんなに褒めんといてや」
高杉に回復魔法を使いながら、近衛が照れくさそうにする。
回復魔法特化というのはシャドウミラーのメンバーとしてどうかと思うが、それでも間違いなくその技量はシャドウミラーでも最高峰だ。
事実、高杉はすぐに目を覚まして周囲を見回していたのだから。
「これは……」
「気が付いたか」
周囲を見回す高杉に、秋山が近づいていく。
それに気が付いたのだろう。高杉は秋山に視線を向け……そして、再び俺の方へと視線を向けてくる。
そこまでしてようやく現在の状況に気が付いたのだろう。高杉は深く溜息を吐く。
だが、ここで立ち直るのが早いのも木連の人間らしく、やがて立ち上がると深々と俺の方へと頭を下げてくる。
「アクセル代表、今回は俺の無理に付き合って貰って、ありがとうございました!」
「気にするな。俺もたまには身体を動かしたかったし、丁度良かった」
そう告げるが、実際には今のやり取りは俺にとって殆ど身体を動かすといった意識はない。
普通ならあれだけ動けば色々と疲れてもおかしくない筈だが、生憎と俺は混沌精霊であって、この程度で体力的な消耗は殆どない。
それでもこう言ったのは、少しでも高杉が今回の件を気にしないようにする為でしかない。
それを理解しているのか、それとも理解していないのか……頭を上げた高杉は、そのまま俺の前から立ち去る。
そして向かったのは……当然のように神楽坂の所。
神楽坂は突然自分の前にやって来た高杉に不思議そうな視線を向けているが、高杉は何をするつもりだ? そもそも、今回の件は高杉が自分の中にある神楽坂へと想いを断ち切る為に……って面が強かった筈だ。
まぁ、神楽坂本人は全くその事に気が付いている様子はなかったが。
神楽坂は元々その外見から高校に入ってからはかなり告白されてたって話だったんだし、もう少し恋愛の機微に聡くてもいいと思うんだけどな。
……まぁ、俺が聞いた話の中だと、強引にナンパしようとした奴が神楽坂にボコボコにされたって話もあったが。
何でもそのナンパしようとしてきた奴はかなり質が悪かったらしく、ナンパした相手を言葉巧みに騙して薬を使い、ビデオに撮影をして、それを売ってたって話らしいから、寧ろその程度で済んで運が良かったと言うべきか。
勿論そのナンパしてきた奴等はそのまま解放……って訳じゃなく、魔法先生に捕まってから今までの余罪を洗いざらい調べ上げられ、警察に突き出される事になったらしいが。
ともあれ、そんな風に男から注目を浴びるのが普通だった神楽坂なんだし、高杉の気持ちに気が付いてもいいんだが……やっぱり神楽坂の趣味が中年以上ってところがネックになっ
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