暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
外伝〜白隼(リベール)の決断〜
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地域の民には二大国が支配していた時より栄えさせ、民は決してないがしろにしない事を約束する。」

「それに”不戦条約”が結ばれた当時、”クロスベルは条約を結んでいない”のです。ですので我が国は正直な所、”不戦条約”には一切当てはまりません。」

「そ、それは……………」

「ぼ、暴論すぎる……………!」

「…………………」

シルヴァンとルイーネの説明を聞いたクローディア姫は不安そうな表情になり、ユリア准佐は厳しい表情をし、カシウス准将は目を伏せて黙り込み

「…………………」

アリシア女王は真剣な表情で黙り込んでいた。

「―――だが、こちらとしても同盟を結んでいる身でありながら『不戦条約』を提唱したアリシア女王の意志を無視するような形になるのは申し訳ないと思ってな。せめてもの”お詫び”を用意した。」

「同じくギュランドロス様やヴァイスさんの方でも、”クロスベル問題”を緩和する為に動いておられたアリシア女王やリベール王国に申し訳ないと思い、メンフィル帝国共々ある”お詫び”をする事にしました。」

するとその時シルヴァン皇帝とルイーネは意外な言葉をそれぞれ答えた。


「”お詫び”……………?」

「一体何を御用意されたのですか………?」

二人の話を聞いたクローディア姫は不思議そうな表情をし、アリシア女王は真剣な表情で尋ねた。

「―――ファーミシルス。あの契約書を渡してくれ。」

「ハッ!どうぞ、こちらに書かれてある内容をお読みください。」

アリシア女王の疑問を聞いたシルヴァン皇帝に促されたファーミシルス大将軍は敬礼をした後カシウス准将に紙をわたし、カシウス准将はアリシア女王に受け取った紙を渡した。

「こ、これは………!?」

そして紙の内容を読んだアリシア女王は目を見開き、震える声で紙の内容を声を出して読んだ。その内容を要約すると”ヴォルフ砦、ハーケン門にメンフィル帝国軍を通せばメンフィル帝国は3箇所、クロスベル帝国は2箇所のそれぞれが制圧した領地をリベール王国に譲渡する事。さらにメンフィル帝国は”謝罪金”として今後クローディア姫が王位を継ぎ、次代に王位を譲るまでの間はメンフィル帝国の税金の約1%を毎月リベールに支払う事”であった。

「なっ………!?せ、制圧した地域の一部の統治権をリベールに譲渡する上……メンフィル帝国の税金の一部の贈与!?」

「ふ、普通に考えてもありえません!このような滅茶苦茶な条約は………!?」

「………………………」

「お、おい……今のを聞いたか!?」

「あ、ああ………でも本当にあっていいのか……!?そんなありえない事……!」

アリシア女王が紙の内容を声を出して読み終えた後、クローディア姫やユリア准佐は驚いて声を上
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