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SECOND
第一部
第三章
第二十二話『100%の100万と1%の1億』
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い?」
亮  「さあ、何者なんだろうね。」
キュゥべえ「何が目的なんだい?」
亮  「さあ、何が目的なんだろうね。」
キュゥべえ「この世界の人間ではないよね。」
 亮はキュゥべえの方を向き、ブランコの柵の上に腰掛け答えた。
亮  「そうだね、この世界の者でもないし、ましてや人間なんかでもない。」
キュゥべえ「敵、なのかな?」
亮  「ふふふ…」
 亮は笑みを浮かべ首をかしげて言った。
亮  「誰の、誰にとっての敵なんだい?」
キュゥべえ「僕達のさ。」
亮  「僕達、だって…それってインキュベーター達って意味かな。それともまさかこの星の人間も含めてって事なのかい。」
 キュゥべえは尻尾を一度振ってから答えた。
キュゥべえ「この宇宙にとってって事さ。」
 亮は顔を覆うように右手を上げた。そして一呼吸置いてからおもむろに言った。
亮  「ああ、そうだね…」
 すると亮は何か感慨に耽ったように黙った。キュゥべえは状況から、亮のその言葉を前置きと判断して続きがあると思い待った。
亮  「キュゥべえ、君に一つ質問をしてもいいかな。」
キュゥべえ「何だい?」
亮  「葉恒翠は凄い魔法少女だよね。」
キュゥべえ「うん、そうだね。」
亮  「サードオブリゲイションタイプの彼女が旨く育てば多くの問題が解決するだろう。あの厄介なセカンドオブリゲイションタイプの事だって無くせるかもしれないし、旨く行けば宇宙の熱的死の問題すらも回避できるかもしれない。」
キュゥべえ「…」
亮  「つまり彼女の潜在的価値は無限大って事だよ。まあ飽く迄も都合好く育てばの話だけどね。」
キュゥべえ「…」
亮  「そこで僕が君に聞きたい事はね、この僕の問題を解決するのに必要な資源が翠一人かこの星に今いる翠以外の全ての魔法少女かだって言ったら、君は一体どっちを選ぶのかって事さ。」
キュゥべえ「何だい、それは。この星に今いる魔法少女の総戦力は今の翠よりは遥かに大きいよ。それにこの星の人類はすでに自らを殲滅させるだけの破壊兵器を保有するに至っている。その状態で急に魔法少女達を失い人の負の感情を助長する魔獣達がのさばればバランスが崩れ、相互不信から殺し合いが始まりこの星の人類はすぐに自滅していなくなってしまうよ。この星の本当の旨味は正にこれから百年位なんだ。人口が最大となり多くの大きな問題を抱え種としての存続の岐路に立っている今こそが、最も感情的エネルギーを放出してくれる書き入れ時だって言うのに、それを手放すなんて合理的じゃないよ。」
亮  「つまり、割に合わないって言いたいのかい。」
キュゥべえ「そうさ。」
亮  「でも翠の持つ潜在エネルギーがこの星から得られる総量より遥かに大きい事は君にも判っているのだろう?」
キュゥべえ「君の言いたい事は分かる。期
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