第一部
第三章
第二十話『魔法少女のお茶会』
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今の生活のレベルを維持するだけのものを提供する事が出来ない。よって次の内からレベルを落とす物を選んで貰うよ。」
幸恵 「うふぇ…」
キュゥべえ「支給生活費の減額、学費の安い学校への転校、家賃の安い住居への転居。さあ、どれを選ぶ?」
幸恵 「…生活費の減額って、今でもギリギリなんすけど…」
キュゥべえ「あのさあ幸恵、見滝原って随分といい学校だよ。ここだって結構いいマンションなんだよ。こう言っては何だけど、君の活躍からすると身分不相応もいいところさ。今の生活費だってかなりおまけして払っているんだけどね。」
幸恵 「学校ってどこになるんすか?」
キュゥべえ「まあ普通に考えて、一番近い公立の静沼中になるだろうね。」
幸恵 「静沼っすか…」
幸恵は困った。唯でもいるならまだしも、今の友達と別れてまであの詠のいる学校へ通う気にはなれない。
幸恵 「じゃあ…引っ越しで…」
キュゥべえ「分かった。それじゃあ、今すぐ支度してよ。」
幸恵 「ええっ!?」
?
翠の部屋にキュゥべえがやって来た。
キュゥべえ「翠、そろそろ答えは出たのかな。」
翠 「そうですね…」
翠も今の部屋に愛着が無い訳ではなかった。陽子と過ごした夜が頭をよぎる。
翠 「マミさんのお部屋に、移らせて頂こうと思います。」
キュゥべえ「うん、そうするといい。あそこは君にこそ相応しいと思うよ。じゃあ早速ハウスクリーニングしておくから、君も引越しの準備をしておいてよ。」
翠 「待って。マミさんの部屋ってひょっとしてそのままなの?」
キュゥべえ「ああ、そうさ。次が決まってから対処するんだよ。場合によってはクリーニングの必要とか無いだろ、僕も無駄な出費は出来るだけしたくないからね。」
翠 「…そのままで、いいよ。」
キュゥべえ「ん?どういう事だい。」
翠 「マミさんの部屋、ハウスクリーニングしないでいいよ。必要なら私が自分で掃除するから…」
キュゥべえ「ハウスクリーニング代は君からは取らないよ。」
翠 「そういう事じゃないの。私…マミさんとの思い出も大切にしたいから…」
キュゥべえは目をつぶって言った。
キュゥべえ「うーん。あんまりそういうのはお勧め出来ないんだけどね…」
キュゥべえは尻尾を振りながら続ける。
キュゥべえ「まあ、君ならいいか。そういう事ならいつでも引っ越すといい、名義はもう君の物にしてあるからさ。」
そしてキュゥべえは翠の部屋から去って行った。
?
幸恵の新居は木造モルタル製のぼろいアパートだった。二階建てのそれは一つの階に四つの部屋が並んでいた。幸恵はその一階の3号室に入って行った。
幸恵 「えー…マジで…」
そこは幸恵が今まで行った事すらも無いような部屋だった。幸恵にとってそれ
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