第一部
第二章
第十九話『この世界を守って』
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だただひたすらにありがとうとしか言いようが御座いません。私はこのままでは魔女になってしまい、その結果この世界にどのような災厄をもたらすか分かりません。ですから自分でその始末をつける事にしました。本当にありがとう、そしてさようなら。
どうかこの悲しみに打ち勝ちますように、私の最高の友達、暁美ほむら様。
鹿目まどかより
ほむらは暫くその手紙を持ったまま固まってしまった。そして手から零れるようにその手紙を落とすと、呆けたように家の外へと出て行った。
?
まどかはシトシトと雨が降る廃工場に到着した。そこはまどかに既視感を与え、不思議と因縁を懐かせた。まどかは自分がこの場所で果てるのに運命を感じた。そこへ突如キュゥべえが現れた。
キュゥべえ「いよいよ魔女の誕生だね。」
まどか「キュゥべえ!?あなたどうしてここに…」
キュゥべえ「そりゃあ何たって、この宇宙の法則を超越した存在がこれから生まれるって瞬間だからね、それを見逃すって手はないだろ?僕たちインキュベーターは感情こそ持ってはいないけど、知的生命体としての好奇心くらいはあるからね。それにこれは大きなチャンスでもあるよ。ひょっとしたら魔女という特異な存在が、今の宇宙の熱的な死という根本的な大問題を解決してくれるかもしれないじゃないか。初めてほむらの話を聞いた時は僕も信じられなかったけど、今君という現物を前にして彼女の言った事に信憑性が出て来た。もし彼女の話が本当なら、これから君はホワイトホールとなって永久無限にエネルギーを放出し続けるのかもしれない。いやー鹿目まどか、君は正に神が与えもうた無限に乳を吹き出し続ける乳牛なのかもしれないんだよ。」
だがまどかはそんな嬉しそうなキュゥべえをしり目に、自分のソウルジェムをコンクリートの上に置くと、近くにあった大きな石を持ち上げた。
まどか「残念でした。」
まどかはその言葉と共に、持ち上げた石をソウルジェム目掛けて打ち下ろした。まどかはどうだと言わんばかりの顔をしたが、すぐに異変に気付いた。
まどか「何で!」
打ち付けた石が転がると、そこには傷一つ付いていないまどかのソウルジェムがあった。
キュゥべえ「身に覚えがあるんじゃないのかい?」
まどか「え?」
キュゥべえ「ほら、誰かがボルトと一緒に握り潰そうとしたけどダメだったろう?」
まどか「…」
キュゥべえ「それは魔法物だから丈夫なんだよ。普通の物理的な方法で破壊するには、戦車砲とかミサイルくらいじゃないと無理なんじゃないのかなあ。」
まどか「…」
キュゥべえ「まあ、魔法少女による魔法攻撃なら比較的簡単に破壊出来るだろうけど、もし今君が魔法少女に変身でもしたら、その事で君のソウルジェムとやらは魔
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