第一部
第二章
第十九話『この世界を守って』
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ほむらの自宅にて朝食の時、ほむらはまどかに尋ねた。
ほむら「ねえ、まどか。どうして学校に行くの止めてしまったの?あんなに行きたがっていたのに。」
まどか「あはは、私ちょっとブランクがあったでしょ。それで勉強が付いて行けてないからさあ、暫らく家で勉強して追い付いてから改めて学校に通おうと思ったんだ。」
ほむらはかつての自分を思い出し、その気持ちが痛い程分かった。
ほむら「そう、それなら分からない所があったら、ぜひ私に相談してね。今の私ならきっとお役に立てると思うから。」
まどか「あはは、何たってほむらちゃんはぶっちぎりの学年トップだもんね。頼りにさせて貰いますよ。」
ほむらが登校する段になると、まどかがお弁当を丁寧に差し出した。
まどか「ほむらちゃん、本当に有り難うね。」
ほむらは妙に真摯な物言いだと感じたが、きっと勉強の指導に対するお礼も含まれているのだろうと思った。
ほむら「うん、まどかもお弁当ありがとうね。」
そしてそのお弁当を鞄にしまうと、ほむらは家を後にした。
?
最近急に幸恵と翠が口を利かなくなった事に、疑問を感じた詩織が幸恵に尋ねた。
詩織 「ねえ、幸恵。翠と何かあったの?」
幸恵は詩織の事を少し見詰めてから答えた。
幸恵 「別に…」
それは雄弁なまでに何かあった事を物語っていたし、それが自分に知らされる事が無い事も伝わって来た。
詩織 「そう…私は一人、蚊帳の外なのね。」
?
まどかはほむらの部屋で一人手紙をしたためていた。それを書き終えると封筒に入れ、その封筒に手を合わせて一礼をした。
?
翠が一人下校していると、詠が現れた。
詠 「翠、ちょっといいかしら。今後の事についてあなたと話し合いたいのだけれど。」
翠は頷き、二人は近くのファストフード店に入った。
詠 「あのね、翠。あなたに伝えておきたい事があるの。」
少しかしこまった詠に翠も応え、真摯に聞くべく背筋を伸ばした。
翠 「詠さん、どうぞ…」
詠 「うん、実はマミさんの話なんだけどね…」
翠 「えっ、マミさんですか?」
詠 「ええ。私ね、魔法少女になった経緯とかで悩んでいて、それでマミさんに相談した事があったの。」
翠 「そうなんですか…。」
詠 「その時にね、私の悩み事との流れでマミさんの夢の話を聞いたの。」
翠 「夢、ですか…」
詠 「あっ夢って言ってもね、眠ってる時に見るあれじゃないよ。マミさんはね、誰も死なないで済む理想的なチームを作りたいって言ってたの。」
翠 「そうですか…それはマミさんらしい話ですね…」
詠 「うん、それでね。マミさん曰く、その理想はあなたがいれば叶えられるかもしれないって言ってたのよ。」
翠
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