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SECOND
第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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んな事言うのかよ!人として信じられないぜ!」
幸恵 「そうよ翠、まず謝んなさいよ!」
 幸恵の放った謝れ≠フ一言は、前出のほむらの言葉と相まって翠の精神を乖離させた。自分は頑張っても、相手の為を思っても、何をしても悪くて間違っているというのだろうか。なんで自分は魔法少女になんてなったのだろうか、それが間違っていたのであろうか。翠の心からすうっと何かが抜け出て行った。
 翠は呆けたような顔をしたまま、その目から涙をポロポロと落とし始めた。
唯  「おい!今泣いてる場合かよ!」
幸恵 「まさか泣きゃあ許されるとでも思ってんじゃないでしょうね、翠ィ!」
 弱った翠を唯と幸恵が責め立てているのを見て、詠はとても不快な気持ちになった。かつて唯に付き合わされてほむらを責め立てた時の自分が今の幸恵と同じようなものだったのかと思うと、唯と幸恵と更には自分に対する嫌悪感で一杯になった。遂に詠は唯にぶちまけた。
詠  「唯!あなたに人を非難する資格なんてあるの!」
唯  「なっ何だよ詠、急に…」
詠  「あのね唯。そもそも私がクラスで嫌がらせを受けていたのは、あなたの独善的な言動の尻拭いをしていたからなのよ。マミさんが死んでしまったのだって、あなたが巨大魔獣と、それに自分の魔力を大きく使う事に対する恐怖から逡巡した事が原因でしょ。しかもその負い目から逃れたいが為に、ほむらに私的な制裁を掛けて、土下座させた上に足蹴にまでして。」
 ほむらが何気に唯の方を向くと、唯は顔面を蒼白させて固まっていた。
詠  「陽子の時だってそうよ。あなたは自分の魔力を惜しんで、陽子に無理をさせたでしょ。」
 それを聞いて翠が唯の顔を見る。唯は、それは言うなよとばかりに、両手を詠の方に向けて抑えるように動かす。
詠  「しかもそれを彼女の為だなんて白々しい嘘まで吐いて、あなたは人に言うだけの事をしない、ただの偽善者よ!」
 唯はこの瞬間まで自分は詠の尊敬を受けていると思い込んでいた。しかし自分の矮小な部分が見透かされ、自身の正義が崩されてみると、魔法少女の中で自分の立場が酷く悪い事に気が付いた。詠もほむらもそして翠も、自分を非難するように見ている目に思えた。
唯  「じゃあ言うだけの事をして見せればいいんだろ!」
 そう叫ぶと唐突に、唯は単身巨大魔獣へと突っ込んで行った。他の四人は完全に虚を突かれ置いていかれた。結界の出口付近には四体の巨大魔獣がいた。
唯  「正義断罪!」
 唯は必殺技を出して、瞬く間にその一体を切り捨てた。
唯  「正義断罪!」
 そして必殺技を連発して二体目も葬った。
 唯は自分に言った。
唯  「何だ、連続して出せるじゃないか。それにそんなに負荷を感じないぞ。」
 唯はなんだか楽しくなった。
唯  「正義断罪!」
 三体目を切り
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