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SECOND
第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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、私今考えたんだけど。狩りの時、一人外に残して置いた方がいいんじゃないのかしら。そうすれば昨日みたいな時に対処し易いでしょ、どう?」
 しかしその意見はすぐに唯に否定されてしまう。
唯  「いや、それなら中に入ってから何か異常があった時に、人員を分けて対処すればいいんじゃないか。」
 唯は全体行動主義的価値観からそう言っているだけなのだが、それに幸恵が乗って来る。
幸恵 「私もそう思います。その方が情報の共有がより確かかと…。」
 どんな意見にもそれなりの理があるものだが、今の幸恵が完全な客観論で言った訳ではない事が判るだけに、詠は苛立ちを覚えた。しかし今の翠とほむらが方針について意見を言う事は無さそうだから、結局2対1で負けなのだ。詠はバカバカしくなった。
詠  「そう…それじゃあどうする翠。みんなで行くぅ?」
 翠はさばさばした感じで言った。
翠  「ええ、そうしましょう。」

  ?

 結界の中に入ると、雨こそ降っていないものの少し妙な雰囲気だった。やや離れた所に魔獣達が群れを成していた。
詠  「あの時に似ているわ、何か嫌な感じがする。」
唯  「でも戦わない訳にもいかないんじゃないか。それとも一旦出るか?」
 唯は翠に指示を仰いだ。翠は酷く醒めた顔でお座成りに言った。
翠  「罠ならどんな罠か見極めないとでしょ。取り敢えず行ってみましょう。」
 魔獣の群れは逃げる事はなく、すぐに戦闘となった。戦闘の間、魔獣が散発的に寄って来た。時々詠が翠に確認を取りに行ったが、翠はただ単に戦闘の継続の方針を示すばかりだった。逐次的にやって来る魔獣達を倒していくのはそう難しい事ではなかったのだが、いつの間にか結界の出口から遠く離れてしまっていた。その事に気付いた詠がみんなにそれを伝えようとした時、その出口付近に巨大魔獣がまたも出現した。
唯  「くそぅ、また同じ手を喰らうとは…」
幸恵 「前にも同じような事があったんですか?」
唯  「そうなんだ、だから何か対策を立てておかなければいけなかったのだけれど…」
 唯が口惜しそうに言うのを聞いて、幸恵は翠に責めるように尋ねた。
幸恵 「ちょっと翠、どうすんのよ。」
翠  「撤退するしかないんじゃない。」
 翠は酷く他人事のように言った。するとその言い方に唯が噛み付いて来た。
唯  「おいおい、リーダーがそんなんじゃみんな困るじゃないか。もっとちゃんとしてくれよ。」
幸恵 「そうよ翠、あなたがしっかりしないからこうなるんでしょ。」
 翠はもう本当に凄くどうでもいい気持ちになった。
翠  「リーダーって何?不満受付係って事なの?大体私、好き好んでリーダーになってる訳じゃないんだよ。」
 しかし幸恵という賛同者を得て唯も強気になっていた。
唯  「この状況で今そ
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