第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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まどかは泣きじゃくるほむらの背中に手を当てた。
まどか「ほむらちゃん、本当に御免なさい。先に帰ってるね。」
そう言って、まどかは去って行った。
詠 「何か魔獣達の方に変化が起きているんじゃないのかしら。」
唯 「そうだな、こちらも何かしらの対策を考えておかないといけないんだろうけど…どうだ、翠。」
翠 「そう言われても、私にもどうしたら良いのか…」
唯 「おいおい、しっかりしてくれよリーダー。」
幸恵 「そうだよ翠、しっかりしてよ。」
詠は幸恵に対して嫌悪と危惧の念を懐いた。
詠 「そう翠を責めたって何も解決はしないんじゃないの。それにしてもキュゥべえはどこにいるのかしら、こういう時こそいて欲しいってのに。」
だが今の翠は魔獣の事より、しゃがみ込んで泣いているほむらの方が気になっていた。
翠 「キュゥべえもいないし、今夜はもうこれで解散するしかありませんね。今後の対策についても、やっぱりキュゥべえを交えた方が良いと思うので…」
結局それで解散となった。翠はうずくまるほむらに何か声を掛けようとしたがやっぱり止めて、ほむらを一人残しその場を去った。
?
翌日、翠は心配になって休み時間にほむらのクラスに行ってみた。
翠 「あの、すみません。今日暁美さんと鹿目さんって来ていますか?」
仁美 「いいえ、そのお二方なら今日はいらしていませんけど…そう言えばあのお二人って何か関係があるのかしら?あなたは一年生ですわね、あのお二人について何かご存知なのかしら?」
翠 「いえ。すみません、失礼します。」
翠は慌てて去って行った。
翠が自分のクラスに戻ろうとすると幸恵が現れて、翠を人気の無い所に引っ張って行った。
翠 「何、幸恵?あんまり時間無いよ。」
幸恵 「ええ、だから手短に答えてよ。暁美先輩とまどかさんの事なんだけど。まどかさんも魔法少女なんでしょ、私達とどう違うの?」
翠 「まどかさんはね、この世界の魔法少女じゃないの、前の世界の魔法少女なの。実はね、あの陽子が魔法少女になる時の願い事でまどかさんをこの世界に呼び寄せたのよ。それでどういう訳だか私も知らないんだけど、ほむらさんはまどかさんの事を知ってて仲が良いんだよ。」
幸恵 「…よく分からないけど、あなたもよく分かってないって事は分かったわ。」
翠 「…。」
?
薄暗い部屋の中で、ほむらとまどかは膝を抱えて座っていた。
ほむら「まどかは約束を破られるって、どんな気持ち?」
まどか「御免ね、ほむらちゃん。」
ほむら「それともまどかにとって私との約束なんて大事じゃないのかなぁ?」
まどか「御免ね、ほむらちゃん。」
しくしくと二人は泣き出した。
ほむら「卒業したいって言ってたのは嘘だったのか
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