第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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全員ここに戻って来て下さい。それでいいですか?」
誰も異存は無かった。
暫らく各自散開して調査してみたものの、特に異変は見い出せずにいた。小一時間程すると翠の矢が花火のように上がり、それを見て全員が集合した。
詠 「罠があるというより、本当に何も無いって感じがするのだけれど。」
ほむら「ここにいても埒が開かないわ。出直した方がいいんじゃない?」
翠 「そうですね、取り敢えず結界を出ましょう。」
そして五人はその魔獣空間から出て行った。
?
結界から出た一行は驚いた。そう遠くない場所に魔獣の瘴気を感じ取ったからだ。
唯 「おい!これって…」
翠 「とにかく、すぐ行きましょう。」
慌てて五人がその瘴気の元へ行くと、そこで魔獣が結界を張っていた。
唯 「どういう事なんだ。こっちから狩りを仕掛けていれば魔獣は人を襲っていられないんじゃないのか?ほむら、どうなんだ?」
ほむら「私に聞かれても…」
詠 「キュゥべえ、キュゥべえはどこ?」
翠 「それよりも…中で誰か戦っているみたいなんですけど…」
ほむら「まさか!」
ほむらは結界の中に飛び込んだ。他の四人もそれに倣った。
結界の中では、まどかが独り魔獣と戦っていた。発狂したようにほむらが叫ぶ。
ほむら「まどくぁ〜!」
その場にいた魔獣達は翠らによって瞬く間に全滅させられた。
その魔獣達を倒すと結界が解かれた。すると、襲われていた中年の酔っぱらいが訳が分からないといった風に暴言を吐いて、その場を立ち去って行った。残された魔法少女達の中で、まどかの前にほむらが歩み寄った。
パシッ
ほむらがまどかの頬を平手打ちした。そして涙を流しながら言う。
ほむら「もう戦わないって約束したのに…あなたを守る為に私がどんな思いでいるかなんて、あなたは気にもしないのね。」
ほむらは泣き崩れて、その場にへたり込んでしまった。
まどか「ごめんね、ほむらちゃん。」
みんなが遠巻きにする中、翠が一人近付いて来た。
翠 「まどかさん、どういう経緯なのか教えて頂けませんか?」
まどか「うん。あのね、みんなが狩りに行った後にね、突然うちの近くで魔獣の強い瘴気を感じたの。すぐに電話したんだけど、みんな結界の中に入っちゃった後みたいで通じなくって。それでそこに行ってみたら魔獣に襲われている人がいてね。だから成り行きっていうか、その人のこと放って置けなくって…」
他のみんなも集まって来ていた。
唯 「まどか、俺達が至らなかった所をカバーしてくれた事は素直に感謝させて貰うけど、本来君はもう部外者なんだから勝手に戦うのは控えて欲しいんだ。分かるよね。」
まどか「うん、私が戦うのは本当に今ので最後だから。皆さん、ごめんなさいね。」
そして
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