第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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。」
詩織 「えっ!?そうなの…」
三人はハンバーガーショップで食事を取ると、カラオケに行って歌を歌った。日が沈む頃にカラオケ店を出ると、幸恵は詩織に向かって言った。
幸恵 「今日はとっても楽しかったよ、なんか生きてるって感じがした。」
詩織 「えっ、どうしたの急に…」
幸恵 「別に…ただそう思っただけ。ウフフフ…」
幸恵は楽しそうに笑いながら、その場で回って見せた。
?
その夜、魔法少女達が魔獣狩りに魔獣空間へと入ると、雨が降っていた。
唯 「くそ!また雨かよ…」
詠 「みんな、気を付けましょう。」
明らかに緊張している他の魔法少女達の様子を見て、幸恵はそうっと翠に尋ねた。
幸恵 「ねえ翠、なんでみんな緊張しているの?」
翠 「雨が降っているでしょ。普通魔獣空間の中では雨は降らないものなんだけど、こうして雨が降っている時は魔獣達の行動が異常になるの。そして雨の日には犠牲者が出てるの。マミさんも陽子も雨の日に亡くなっているのよ。」
幸恵 「そうなんだ…」
その時、唯が翠に問い掛けて来た。
唯 「どうする、リーダー。」
翠は幸恵を見て答える。
翠 「撤退するのが無難な選択肢だと思うんだけれど…」
そう言って翠はほむらと詠の方を見て、暗に同意を求めた。
ほむら「そうね、それが無難ね。」
詠 「私もそう思うわ。」
唯 「でも雨が降ってるからってすぐ撤退してたら、それこそ奴らの思う壺なんじゃねえか。大体敵の手も分かって来たんだし、充分注意してりゃ何とかなるだろ。少しは調べておかないと何も分からないままだぜ。」
幸恵 「私も…」
全員の視線が幸恵に向けられる。
幸恵 「唯さんの言う通りだと思います。何もしないで帰るのは進展が無いのではないかと…」
ほむらと詠は幸恵に愚かさを感じた。
翠は少し考えてから言う。
翠 「今日は前の時よりも違和感があるの。前は小さな囮集団がいたけど、今日は魔獣の気配が全く無いでしょ。もしこれが罠だとしたら前より狡猾になっている気がするの。」
しかしそれに幸恵が喰らい付く。
幸恵 「だとしたら尚更どんな罠なのか確かめておかないといけないんじゃないの。罠っぽくするだけで私達が退散してしまう方が敵の思う壺なんじゃないのかしら。」
翠はそう言われると、少し困った顔をしてほむらと詠の方を見た。しかし二人にしてみれば、唯の賛同者などという厄介な幸恵を連れて来たのは翠なのだ。二人は好きにすればとばかりに、翠から目を逸らした。
翠 「…では、少しだけ調査する事にしましょう。私はここにいますから、四人で四方に散開して調査してみて下さい。何か見つけたらすぐにここに戻って、絶対に一人で対処しようとしないで下さい。私が空に矢を放って合図をしたら、
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