暁 〜小説投稿サイト〜
SECOND
第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
[11/11]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
倒した時、少しふらついた。本来の臆病な唯が自身の限界を警告していた。しかし、高揚した今の彼女にはもっと大切な事があった。
唯  「あの最後の一体も倒せば、誰も俺に文句は言えなくなるさ。」
 唯は自分にそう言い聞かせた。
唯  「正義断罪!」
 唯は四体目の魔獣を倒すと、どうだと言わんばかりにみんなの方を振り向いた。みんなが自分の方へとやって来るのを見て、唯はそれが自分を称賛する為だと確信した。
 そしてそれは、彼女がこの世界で見た最後の光景となった。
 魔法少女達は唯のいた場所を囲んで佇んでいた。円環の理に導かれ消滅してしまった唯の、白い鉢巻がポツンとその場に置かれていた。幸恵はそれを拾い上げると詠に言った。
幸恵 「これで満足ですか?」
 詠は何も言えなかった。幸恵は落涙しながら誰彼へと無く叫んだ。
幸恵 「魔法少女って何なの。憎しみ合うものなの。こんな結末しか待っていないの。ねえ!誰か教えてよ!」
 他の三人は何も言えなかった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ