第一部
第二章
第十八話『誰か教えてよ』
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倒した時、少しふらついた。本来の臆病な唯が自身の限界を警告していた。しかし、高揚した今の彼女にはもっと大切な事があった。
唯 「あの最後の一体も倒せば、誰も俺に文句は言えなくなるさ。」
唯は自分にそう言い聞かせた。
唯 「正義断罪!」
唯は四体目の魔獣を倒すと、どうだと言わんばかりにみんなの方を振り向いた。みんなが自分の方へとやって来るのを見て、唯はそれが自分を称賛する為だと確信した。
そしてそれは、彼女がこの世界で見た最後の光景となった。
魔法少女達は唯のいた場所を囲んで佇んでいた。円環の理に導かれ消滅してしまった唯の、白い鉢巻がポツンとその場に置かれていた。幸恵はそれを拾い上げると詠に言った。
幸恵 「これで満足ですか?」
詠は何も言えなかった。幸恵は落涙しながら誰彼へと無く叫んだ。
幸恵 「魔法少女って何なの。憎しみ合うものなの。こんな結末しか待っていないの。ねえ!誰か教えてよ!」
他の三人は何も言えなかった。
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