第一部
第二章
第十七話『あれは君の所為なんかじゃない』
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ようって言うのならそれに従うよ。それよりも私はリーダーとして失格だから、他の人がやるべきだと思うんだけど…」
詠は迷った。唯にリーダーをさせる事だけはとにかく避けなければならない。順番で行くと自分だが、経験的な面からもほむらにやって欲しい所ではあった。自分が立候補するべきか、ほむらを推薦するべきか、詠は迷っていたのだ。
唯 「何言ってんだよ翠。この前の陽子の事を気にしてんのか?あれは君の所為なんかじゃないよ。俺達も出来るだけ守り立てるから、君ももう少し頑張ってみせろよ!」
この唯のまさかの真っ当な意見は場を支配した。
しかしその時、幸恵が口を挿んで来た。
幸恵 「あの、私思うんですけど…唯さんがリーダーになれば良いんじゃないですか?」
このバカは何言っちゃってくれちゃってんだよ!≠ニ、詠とほむらが思っていると、よもやの正論が再び唯の口から放たれた。
唯 「幸恵ちゃん、すまないが今の君は部外者なんだ。だからごめんよ、口を挿まないでおくれ。それで翠はどうするんだい?」
翠は複雑な思いだったが、ほむらと詠がリーダーを続けてくれるのなら、是非そうして欲しい!≠ニいう目をして見詰めて来るので、続投する事にした。
翠 「それなら…もう少しやってみる…」
唯 「ああ、それがいい。ところでほむら、まどかの最後の仕事として幸恵ちゃんを家まで安全に送り届けて欲しいんだけど、どうだろうか?」
ほむら「ええ…それぐらいなら構わないわ。まどか、いい?」
まどか「うん、任せて。」
唯 「じゃあ我々は早速、魔獣狩りに行くとしようぜ、翠。」
翠 「えっええ…そうしましょうか…」
詠はすっかり場を仕切ってしまっている唯に不安を覚えた。
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