第一部
第二章
第十六話『どうか完璧な魔法少女になって』
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ったままだ。そのまま暫く沈黙が続いたが、二人はほぼ同時にそれを破った。
ほむら「私はねー…」
まどか「キュゥべえに頼んだの!」
ほむらは困惑した。
ほむら「でもキュゥべえは、あなたに何もしてくれないんじゃなかったの?」
まどか「実はね、昨日キュゥべえと契約したの。」
ほむら「キュゥべえと契約って、だってあなたは…」
まどか「契約って言ってもね、魔法少女になるってのじゃなくてね、口約束をしたの。」
ほむら「口頭契約って事ね…それでどんな契約をしたの?」
まどか「私も魔獣と戦う代わりに、卒業するまで学校に行かせて貰うって契約をしたの。」
ほむら「なっ!」
ほむらは激高した。
ほむら「あなたはそれがどういう事を意味しているのか分かっているの!この世界にはグリーフシードは無いのよ。あなたのソウルジェムを回復させる手段が無いの。だからソウルジェムは一方的に輝きを失っていくだけなのよ。そしてそれは確実にあなたの破滅を意味するのよ!」
まどか「分かってる、分かっているよほむらちゃん。」
ほむら「分かってない、分かっていないわまどか!私がそうならないようにどんな思いをして来たか…私はそうならない為に…私は…」
まどか「半分、半分までだよほむらちゃん。私のソウルジェムの輝きが半分になるまで戦えば、卒業まで学校に行かせて貰うって契約したの。ねえ見てほむらちゃん、私昨日狩りに行ったの。でもほら、一戦したくらいじゃそんなに輝きを失ってないでしょ。」
まどかはソウルジェムを掲げて必死に訴える。
まどか「ほむらちゃん、私ね、卒業したいの中学。さやかちゃんの分も含めて卒業したいの。ダメなの、ねえダメなのかなぁほむらちゃん。私がそんな事願っちゃ許されないのかなぁ。ねぇ、ねぇ!」
まどかはべそを掻いてほむらに懇願した。ほむらは肩を落とし消沈した。
ほむら「半分…まで、だよ…。」
ほむらは辛うじてそう言って、折れるしかなかった。
?
夜になった。まどかがほむらに催促する。
まどか「ほむらちゃん、昨日はね、いろいろあって大した事はしなかったの。それでその時、また明日から本格的に狩りをしようって話になったんだよ。」
ほむらは一戦したんじゃなかったのか≠ニも思ったが、それ以上に唯や翠の事を思うと気が重かった。
ほむら「そうね、もう行かなくっちゃね。」
まどか「うん!」
ほむらとは対照的に、まどかは高揚していた。
夜の公園へ行くと、他の四人の魔法少女が待っていた。
唯 「これはこれは、同伴の重役出勤とは恐れ入るねぇ。」
唯は、性懲りもなく遅れてやって来たほむらにチクリと嫌味を飛ばした。しかしそれを聞いた詠が唯をたしなめる。
詠 「どこかの誰かさんが精神的に追い詰めるから、体調が優れないんじゃないのか
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