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SECOND
第一部
第二章
第十五話『よく反省しておけ』
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事があるの。だから少しの間だけなんだけど、行って来るね。」
まどか「うん、私は大丈夫だから、ほむらちゃんはする事があったらして来て。」
 まどかはほむらの負担にならないようにと、少し笑顔を作って顔を上げて見せた。
ほむら「すぐ戻るからね。」
 ほむらは念を押すように言うと、立ち上がって涙を拭い外に出て行った。
 ほむらが部屋の扉から出て来ると、壁に寄り掛かって俯いていた唯は、待ってましたとばかりにその顔を上げた。
唯  「鍵はしっかり掛けておいた方がいいぜ。近頃ここいらも物騒だからなぁ。」
 唯はそう言いながら、扉を閉め施錠するほむらのすぐ後ろを通って、その近くにある階段を上がって行った。ほむらは鍵を掛けると無言でゆっくりと唯の後を追った。
 二人は屋上へと出た。唯はほむらに背を向けたまま、頭の後ろで手を組んでいた。
ほむら「それで、あなたの言いたい事って何?」
唯  「いやー、あのまどかって子さあ、ホント可愛いよな。」
ほむら「いいから本題に入って。」
唯  「あんたが可愛がるのはよーく分かるぜぇ。でもよ、可愛がってんならもっとましなもん食わせてやれよな。」
ほむら「…何が言いたいの。」
唯  「俺がさ、マミさんの散り際を詳しーく話してやったらさぁ、ナイーブな彼女はそれ聞いて流しで昼に食べたカップ麺吐いちゃってさぁ。」
ほむら「…。」
唯  「そんでそん時さぁ、俺彼女の背中をよぉ、やさーしくさすってやったんだけどさぁ、そん時の彼女の髪の匂いがまた甘い好い香りでさぁ。」
ほむら「ふざけたいのなら、私帰るわよ。」
唯  「だからさぁ、もしほむらが戦いで死んじまってもよぉ、彼女の事は俺が代わりにしっかり可愛がってやっからよぉ、安心していいぜぇ。」
ほむら「喧嘩でも売っているつもりなのかしら?」
唯  「だったら?」
ほむら「勝てるとでも思っているの?」
 ほむらのその言葉に対して、唯はくるりと振り向き言い放った。
唯  「ああ!勿論思っているさ!なんせ2対1なんだからなあ!」
 その時、ほむらは背後から魔法少女状態の詠が、ボウガンで自分に狙いを定めている事に気が付いた。ハッとするほむらに唯は続ける。
唯  「これは卑怯とかそんな話じゃないんだぜ。これは審問なんだ、あるいは制裁と言うべきかな。だからこっちはハナッから1対1の勝負で決着を付けようなんて思っちゃいないのさ。」
 ほむらは最初に怒り、そして焦り、最後に諦めた。ほむらはまどかの為になら死ねるが、まどかを残しては死ねなかった。
ほむら「どうすれば…いいのかしら?」
 明らかにさっきと違う弱々しい声でほむらは尋ねた。唯はほむらの前で腕を組み仁王立ちしていた。そしてまるでそんな事は自分で考えろと言わんばかりに、目をつぶってリズムを取るように小刻みに頭を揺ら
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