第一部
第二章
第十四話『世界が変わっても、運命は変わらない』
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ぼんやりとした顔になった。
後藤 「ああそれなら、後の事は私達の方で適当に処理しておくよ。」
白石 「さあ、もう行っていいわよ。」
ほむらは机の上に置かれたカードを引っ掴むと、唖然とするまどかを引っ張ってそこから連れ出した。
警察署から二人が出て来ると、そこには詢子が待っていた。
詢子 「二人とも何があったの?おばさんとっても心配になってるのよ。訳があるなら話してちょうだい、力になりたいの。」
まどかは詢子を見てママ!≠ニ叫んで飛び付きたい衝動に駆られたが、必死にそれをこらえていた。
ほむらが取り繕う。
ほむら「詢子おば様、余計な御心配をお掛けして大変申し訳御座いませんでした。実はまどかは家庭に問題があって、一時的に私の所に避難しているのです。その為、本名を明かして実の親許にでも帰されては大変と、つい優しくして頂いた詢子さんの鹿目の姓を出してしまったのです。ご迷惑をお掛けした事、重ねてお詫び申し上げます。」
詢子 「そんな、実の親許に帰れないなんて一体…」
ほむらはギュッとまどかを抱き寄せた。
ほむら「あの…大変申し上げにくい事なのですが、その…父親の方から…何と言うか、性的な…」
詢子 「ご、ごめんなさい。おばさんずけずけと無理強いして、なんだか嫌な事言わせちゃったわね。」
ほむら「いえ、私の方こそ詢子さんを巻き込むような事になってしまって。」
詢子は俯くまどかの前にしゃがみ込んでまどかに言った。
詢子 「まどかちゃん、おばさん何か出来る事あったら全面的に協力するからね、味方だよ。あっそうだ、おばさんがタクシーで送ろうか?」
ほむら「いえ、もう本当にこれ以上は却って恐縮ですので。」
詢子 「そう、それなら今日はもうおばさん退散するね。でもいつでも何でも言って来てよね、約束よ。」
ほむら「はい、本当に有り難う御座いました。」
ほむらとまどかが深々と頭を下げるのを見て、詢子は敢えて早急にその場を離れる事にした。
詢子がいなくなって二人になると、まどかはほむらに弱々しく謝った。
まどか「ほむらちゃん、勝手な事をして迷惑掛けて御免なさい。」
ほむらはそんなまどかの手を取ると、ニッコリとほほ笑んで返した。
ほむら「とにかく帰ろ、まどか。」
そしてほむらはまどかの手を引っ張って、家路に就いた。
?
ほむらとまどかの二人が部屋に帰ると、窓が光り雷鳴が轟いた。落ち込むまどかをソファーに座らせると、ほむらは賑やかしにテレビを点けた。テレビでは丁度天気予報が流れ、今夜は嵐になると伝えていた。ほむらは元気の無いまどかを暫く眺めていたが、何か思い付くと一度手を叩いてからまどかに話し掛けた。
ほむら「ねえ、まどか。今夜は魔獣狩りが無いから一緒にいられるの。だから二人でパーティをしましょ。」
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