第一部
第二章
第十四話『世界が変わっても、運命は変わらない』
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からず素っ頓狂に答えた。
翠 「えっあっはい、好きですよ。」
ほむら「なら、これはさっきのお礼…」
ほむらは翠にキスをした。翠は目を見開いて驚く事しか出来なかった。しかしすぐに手を振り解いて離れると、後退りをしてほむらから距離を取った。
翠 「私は…私は…」
翠は口元に手を添え震えながら言うと、逃げ出すようにその場から去って行った。残されたほむらは、出していた舌を引っ込めて呟いた。
ほむら「やっぱり、いきなり舌を入れたのはマズかったかしら…」
?
家に辿り着いた唯は、シャワーを浴びてから自室のベッドに倒れ込んだ。
唯 「くそぅ…あの時…」
唯は苦しかった。自分は常に正しく格好良く他の者から頼られる存在でありたかったのに、あの時は情けなくも真っ先に逃げ出しマミの死にも気付けず、その死体の搬送にも係われなかった。
唯 「俺の…所為なのか…」
そして何よりも唯を苦しめていたのは、マミが死んでしまったのは自分が逡巡してすぐに技を出さなかったからだという自責の念だった。
唯 「う〜、だけどあいつさえ…」
唯にはこの苦しみから逃れる為のエスケープゴードが必要だった。
唯 「…やっぱりあのほむらって奴が来なかったのが一番悪いんだ。そうだ、あいつさえ普通に来ていればこんな事にはならなかったんだ。あいつの所為なんだ…」
唯にとってのそのエスケープゴードは、ほむらと定められた。
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