第一部
第二章
第十三話『それくらいの責任』
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。また何食わぬ顔で三年生をするか、それとも一年生からやり直すか…違う学校に行くって手もあるわね。そうだ静沼中にでも行こうかしら。」
まどか「ははっ、マミさんって一体どれくらい中学生をやっていらっしゃるんですか?」
マミ 「そうねえ、随分長く中学生をしてるわね。おかげでもう中学生のプロみたいなものよ。」
まどか「それじゃあもう、テストの苦しみなんて無いんでしょう?」
マミ 「そうねぇ、テストはいいんだけど、同じような授業を何度も受けるのは結構辛いものなのよね。」
まどか「恋愛とかはあったんですか?」
まどかは軽い気持ちで聞いたのだが、マミは手を止めて顔を伏せ声のトーンを下げた。
マミ 「そんな事をしていたら、とても持たないわね。」
まどか「…あの、すみません。私、余計な事聞いちゃって…」
マミ 「いいのよ、別に…。ただ恋をしている子って、みんな短命なのよね。」
まどかはすぐにさやかの事を思い出した。この世界でも魔法少女と恋愛は相性が悪いようだった。気不味い沈黙が訪れたが、すぐにラックが組み上がったのでまどかはその沈黙を破った。
まどか「出来ましたね。今お茶入れてきます。」
マミ 「そう、ありがとう。」
マミは辺りに散らばったゴミを集めながら、余ったボルトを摘み上げると、何気なくそれをポケットに入れた。まどかは予め用意していたので、すぐにお茶を持って来た。
まどか「マミさん、片付けは後で私がやりますから。」
マミ 「ええ、でも私って散らかってると気になっちゃう方だから。」
まどかは急須から日本茶を湯呑に注ぎながら言った。
まどか「お茶請けが花梨糖しかなくってすみませんね。」
マミ 「あら、私、花梨糖って好きよ。やっぱり日本のお茶には和菓子が合うわよね。」
マミは自分を落ち着かせるかのように、お茶を一口飲んだ。
マミ 「ねえ、鹿目さん。」
まどか「はい?」
マミ 「この間聞いた質問を蒸し返すようなんだけど…前の世界と今の世界とで違う所ってどんな所かしら?」
まどか「ええっと私が知る範囲では、今と比べると前は魔法少女の敵が魔獣じゃなくって魔女って所と、それと魔法少女が魔力を使い果たすと円環の理に導かれるって事かな。」
マミ 「前の魔法少女は力を使い果たすとどうなったの?」
まどか「それは…」
まどかは何となく言いたくなかった。しかしマミに隠し事をするような真似はもっとしたくなかった。
まどか「前の世界の魔法少女は願いと引き換えに肉体から魂をソウルジェムに移されるんです。そしてソウルジェムからの魔力で骸となった自分の体を操って戦うんです。魔力を使う度にソウルジェムは黒く濁って行きますが、魔女を倒すとグリーフシードという真黒なソウルジェムみたいな物が手に入って、それにソウルジェムの濁りを吸い取らせてその輝
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