第一部
第二章
第十一話『御馳走様でした』
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「ほらまどか、これ美味しいよ。あ〜ん。」
まどか「ほんとだ、これ美味しいね。でもこっちのも美味しいよ。はい、ほむらちゃん、あ〜ん。」
そんなほむらとまどかのイチャイチャぶりに翠はとてもつまらなそうだった。自分のパスタのマッシュルームの切り身をフォークで突き刺して不味そうに食べる翠。そしてみんなが食べ終える頃、マミが言った。
マミ 「ここの代金は私が持つわね。」
ほむら「マミ、そんな気は使わなくていいわ。」
翠 「そうですよ、みんな自分で払えますよ。ねえ陽子。」
陽子 「は、はい。大丈夫です。」
翠の台詞がわざとなのかは判らないが、まどかはバツが悪かった。
マミ 「ウフフ。私が幾ら貰っているか知ってる?」
そう言ってマミはテーブルの上に身を乗り出してきた。他の者もそれに倣うと、テーブルの中央でマミはひそひそと金額を発表した。
四人 「えーっ!そんなに…」
マミ 「それで、どうするのかしら?」
四人 「御馳走様でした!」
マミ 「どういたしまして。」
?
一行は食休みに屋上へと上がった。屋上は公園のようになっていて人は疎らだった。各自それぞれが気ままに散って散策していた。金網越しにじっと街を眺めるまどか。そのまどかにマミは声を掛けた。
マミ 「前の世界ってどんなだった?」
まどか「うーん、殆ど今と変わらないですね。」
マミ 「そう…」
まどかはソウルジェムを取り出してマミに見せた。
まどか「マミさん、これソウルジェムって言うんです。前の世界の魔法少女はみんなこれを持っていました。」
そしてまどかはそのソウルジェムをマミに手渡した。
マミ 「ふ〜ん。あら綺麗ね、これ。この中って輝いているみたいだけど…」
まどか「マミさん、実はそれって…」
その時、魔法少女に変身してただならぬ様子のほむらが、弓をマミに向けて引きながら警告して来た。
ほむら「巴マミ、今すぐそれをまどかに返しなさい。」
まどか「何言ってんのほむらちゃん。しかもこんな所で変身してマミさんに弓を引くなんて、どうかしちゃったの?」
ほむら「どうかしているのはあなたの方でしょ、まどか。さあマミ、早くそれをまどかに返して!」
マミ 「はいはい、御免なさい。少し扱いがぞんざいだったかしら。」
マミはそう言うと、丁寧に両手でソウルジェムを包むようにしてまどかに差し出した。そしてそれをまどかが受け取ると、マミは両手を軽く上げて言った。
マミ 「はい、降参降参。これでいいかしら?」
ほむらは変身を解くと、荷物をまとめてまどかに言った。
ほむら「まどか、必要なものは大体揃ったわ。今日はもう帰りましょう。」
まどか「でも陽子ちゃんの家電製品とかまだ残ってるし…」
ほむら「それは私達が一緒にいる必要の無い事よ。さあ、行きま
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