第一部
第二章
第十話『気を付けておいて』
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もう行けないだろうし。」
キュゥべえ「面倒な手続きならしておいたから、今まで通りに普通に学校に行けばいいよ。」
いつの間にかキュゥべえが、開いていた窓に座っていた。彼の横には見滝原中の鞄が置かれていた。
キュゥべえ「それと住む所も学校が終わる頃までには手配しておくよ。あとカードの支給とかもあるし、取り敢えず今は学校に行った方が良いんじゃないかな。」
陽子はキュゥべえの横にある鞄が自分の物だと分かった。陽子はそれを取りながらお礼を言った。
陽子 「あ、ありがとうキュゥべえ。」
キュゥべえ「なあに、これも契約の内だからね。」
陽子 「キュゥべえ、私のお父さんとお母さんは…」
キュゥべえ「うん、そっちの方も上手く処理しておいたよ。」
陽子 「そう…有り難う。」
翠と陽子が登校していると、マミとほむらに遭遇し一緒になった。マミとほむらは通り道である事もあって、翠達の教室の前まで一緒だった。教室の入り口付近で翠達がマミ達と挨拶をして別れるのを、幸恵と詩織がじっと見ていた。
?
放課後、マミの部屋で再び五人でお茶会が開かれていた。ただし今度はキュゥべえがいた。
キュゥべえ「陽子、君の部屋の用意が出来たよ。」
陽子 「そう、良かった。翠ちゃん昨日はありがとね。」
翠 「うん陽子、良かったね。」
マミ 「まだ喜ぶのは早いかもよ。キュゥべえ、空納さんもあなたの予想外に契約した口でしょ。また麗子の時みたいな事になってないでしょうね。」
キュゥべえ「その辺りは僕も学習したよ。麗子の時の失敗を踏まえて、今度は家具付きの物件にしておいたのさ。勿論細々とした生活環境はこれから調えて行かなくちゃならないけど、それは僕がやってしまうより自分好みにした方がいいだろ。だからその為の分も入れておいたよ。さあ陽子、受け取って。」
キュゥべえはどこから取り出したのかどうやって咥えているのか分からないが、カードを口に咥えていた。そしてそのカードを陽子の前に置いた。
陽子 「これって…クレジットカード?」
キュゥべえ「そうだよ、初期準備資金と毎月の生活費が振り込まれるカードだ。その予算内ならどう使おうと君の自由だよ。」
陽子は不謹慎だと思いながらもつい顔が綻んでしまう。
陽子 「幾ら位なのかなぁ…」
翠 「陽子、結構入ってるわよ。ちなみに使い切らなくてもそのまま持ち越せるから貯めるのもありよ。」
陽子 「へへへへ…」
ここ最近ずっと貧乏をしていた陽子には存外の喜びだった。そしてホクホク顔の陽子に当てられて、まどかはキュゥべえにお願いをしてみた。
まどか「ねえキュゥべえ、私も学校に行けるようにして貰えないかなぁ、なんて…」
するとキュゥべえはまどかの方を向いて座り直し、おもむろに言った。
キュゥべえ「何を言ってるん
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