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SECOND
第一部
第一章
第五話『特別な魔法少女』
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巴さんとあと二年生のあのお二人で今日遊びにいらして下さらないかしら?」
マミ 「ええ、ありがとう。あの二人には私から伝えておくわ。」
 二人は暫し雑談をし、放課後に待ち合わせをして別れた。

  ?

 麗子との待ち合わせ場所には、マミとほむらと真理が先に到着して待っていた。程なくして麗子が肩に乗ったキュゥべえと話をしながら現れた。
キュゥべえ「おや?君達はここで何をしているんだい。」
麗子 「私がお呼び立ていたしましたの。私の新たなる人生の門出を、御一緒にお祝いして頂きたくて…」
キュゥべえ「ふーん、まあその方がいろいろと都合が良いだろうね。じゃあ行こうか。」
 一行がキュゥべえに先導されて歩いていると、真理がほむらに尋ねて来た。
真理 「なあ、ほむら。うちのクラスに美樹さやかっていなかったかい?」
ほむら「ええ、いたわよ。それが?」
真理 「そうか、そういう事なのか。」
ほむら「ええそうよ。今更ながらに後悔でもし出したのかしら?」
真理 「いや別に。むしろ私にしてみればいろいろ後腐れが無くて良いぐらいさ。ただ私はてっきり資格者って奴はもっと厳選された者達ばかりだと思っていたのでね。君や巴先輩なら分かるが、あの美樹もだろ。」
ほむら「それはあなたの一方的な価値観の問題でしょ。つまらない人間はよく己の狭苦しい了見の中に閉じ込められて出られないものなのよね。」
真理 「フッ!私も言われたものだな…。まあしかし、疑問が一つ解消されたので良しとしよう。」
 やがて一行は比較的新しい清潔感のあるマンションの一室の前にやって来た。
キュゥべえ「ここだよ、麗子。」
 一体どこから、そしていつ取り出したのかは分からないが、キュゥべえは口に鍵を咥えていた。そして麗子の肩の上からその下の手の平にそのカギを落とした。
 麗子は受け取った鍵を一度胸元で握り締めてから、扉の鍵穴にそれを差し込んで錠を外した。そしてその扉を大きく開きながら得意気に言った。
麗子 「ようこそ、我が家へ。」
 しかし、開け放たれた扉の奥は酷く暗かった。それでも一行は中へとなだれ込んだ。
真理 「明かりを点けるべきだね。」
 真理はそう言いつつ、部屋の照明のものと思しきスイッチに触れた。しかしいくらスイッチを入れても明かりは灯らなかった。
真理 「これは照明器具に不備があるか、電気が来ていないようだが?」
キュゥべえ「うん、その両方さ。」
真理 「両方さって、君…」
マミ 「とにかく雨戸を開けて外の光を入れましょう。」
 マミとほむらが雨戸を開けると部屋の中が明るくなった。そしてその部屋の中には何も無い事が分かった。
真理 「なあキュゥべえ、まさか水も出ないんじゃなかろうな?」
キュゥべえ「さあ、どうかな。試してみれば?」
真理 「…なる
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